美津村さん
のうた一覧
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窓に来て騒ぐ雀に起されぬ今朝も無事に目覚めし喜び
平成二十七年十一月十九日
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見比べて余所と見比べ見比べて心落ち込む不運を嘆く
平成二十七年十一月十九日
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永久に残さむ願ひに石に彫られし歌 石も歌も風化しぼろぼろ
平成二十七年十一月十七日
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校門を閉ざして生徒を護るといふ逃亡を防ぐ門扉にも見ゆ
平成二十七年十一月十七日
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バス停に雨傘差して立つ女バス来てバス去りまだ立ってゐる
平成二十七年十一月十三日
6
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会葬場出でて濡れ行き角曲り其処で赤き傘ひらく女
平成二十七年十一月十三日
5
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今日は母の何回忌なりしや仏壇に灯ともすことも忘れ過ぎたり
平成二十七年十一月十三日
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その齢でまだ働くかわが声に嘲ひ嘲はれ配達す今朝も
平成二十七年十一月十三日
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デジタルテレビは番組表が見えるから新聞要らぬと断られたり
平成二十七年十一月十三日
6
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高枝に数個を残す柿の実は朝々遊びに来る鳥のため
平成二十七年十一月五日
7
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鉄製の螺旋階段かけあがる響く足音軽々若し
平成二十七年十一月五日
7
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縁側に呼ばれて焼餅振舞はれさらに遅れし配達急ぐ
平成二十七年十一月五日
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寝違えて痛む首をかばいつつ軒の日差に干柿つるす
平成二十七年十一月四日
7
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季節よりひと月はやき冷え込みと冷たき足を妻の寄せてくる
平成二十七年十一月四日
10
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自転車を習う少女と手を添えるその母の声午後の川原
平成二十七年十月三十一日
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法規をまもれと常に厳しき巡査なりき階級上がりて転じしと聞く
平成二十七年十月三十一日
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白菜は二つに割られ日に干され庭に差す日の傾きはじむ
平成二十七年十月三十一日
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葉付きのまま丸干し大根吊るす軒秋めく日が差す赤とんぼがくる
平成二十七年十月三十一日
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冬うれし蜘蛛の巣顔に障るなし羽虫わが目に入る事もなし
平成二十七年十月二十九日
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ガソリンもタイヤに空気も入れて置く必ず明日の朝も勤めむ
平成二十七年十月二十九日
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