美津村さん
のうた一覧
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刈り後の稲田は焼かれて黒ぐろし畔の彼岸花ひときわ目立つ
平成二十六年九月二十八日
7
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雲晴れて遥かに雪の伊吹山しばし華やかに夕映えにけり
平成二十六年九月二十四日
10
旧作
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藁塚にとまる鴉が鳴くたびに苅田の鷺ら首たてのばす
平成二十六年九月二十四日
8
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野ざらしの案山子のシャツは色褪せて黄色か赤かわからずなりぬ
平成二十六年九月二十四日
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刈りあとの稲田は焼かれて黒々し雨降れば濡れて黒しも黒し
平成二十六年九月二十四日
7
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水平線に朝の日を受け垂直に飛行機雲はたちあがりくる
平成二十六年九月二十三日
8
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緑色になりて満ちくる長良川河口の中州盛り上がり見ゆ
平成二十六年九月二十三日
7
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月夜の樹影大方魔物に見ゆるなか円きは達磨とも大仏とも見ゆ
平成二十六年九月二十二日
6
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山肌を下り下りて噴煙は霧とも雲ともわからずなりぬ
平成二十六年九月二十二日
7
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快晴なれど遠き山のひとところ次つぎ雲湧き直ぐ消えてゆく
平成二十六年九月二十二日
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稔り田は刈られ刈られて寒々し交尾しながら赤トンボ飛ぶ
平成二十六年九月十七日
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暮れ殘る伊吹のうへを超えてゆく戰鬪機鋭く夕光放つ
平成二十六年九月十五日
7
旧
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旧街道の「よもぎもち」の張り紙に三百年たちかえるわが想いかな
平成二十六年九月十四日
5
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猪脅しの窓の真下に響きいて虫静かなる宿の夜の更け
平成二十六年九月十四日
9
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うす曇る中に小さく浮く冬日横切りて雁のひと群過ぎぬ
平成二十六年九月九日
6
旧
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工場排水に生かされている池の金魚立札は記す魚齢三歳
平成二十六年九月六日
7
旧
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脱硫して清しと宣伝する空気黄砂の空へ流れゆきたり
平成二十六年九月六日
5
旧作
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曳き船と曳かれゆく船波のなき入江にふたつの水脈重ねゆく
平成二十六年九月六日
10
旧
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誕生日の我を祝うと咲き出でし鉢のあさがお紫の色
平成二十六年八月二十八日
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巣立ちゆき空となりたる鷺の巣に食い残されて蛙干乾ぶ
平成二十六年八月二十一日
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