美津村さん
のうた一覧
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霧沈む村を朝刊配りゆくいちいちブレーキきしませながら
平成二十六年十二月二十二日
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新聞屋を通してやれと土嚢積む人らがバイクを支へてくれぬ
平成二十六年十二月十三日
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吹き荒るる台風なれど単調な配達の日々の得難き変化
平成二十六年十二月十三日
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「おはやう」とわれを追ひこしゆきたるは他紙配達員彼女は若し
平成二十六年十二月十三日
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右折して真っ直ぐ下れば村を出る村の出口はその木橋のみ
平成二十六年十一月二十七日
6
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夕立に濡れし新聞乾けども乾きしところが皺みて目立つ
平成二十六年十一月二十七日
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新聞破損の苦情を受けて詫びにゆく詫び方あれこれ考へつつ行く
平成二十六年十一月二十七日
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二つ折り三つ折り縦折り縦三つ折り差入口にも慣れて迷はず
平成二十六年十一月二十六日
6
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しばらく激しく降りて一気に雨あがる夕日にま向かひ新聞配る
平成二十六年十一月二十六日
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青田の中に一本通る白き道月夜に新聞配りに行く道
平成二十六年十一月二十六日
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眩暈して息切れもしてしゃがみこむ四階の踊り場新聞抱へて
平成二十六年十一月二十六日
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寝溜めとはできるもんだよ飯食はず眠りに眠る休刊日の今日
平成二十六年十一月二十日
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霧が雨にかはる前に終りたし配る新聞ますます湿る
平成二十六年十一月二十日
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雷が怖くて配達できるもんか川土手を行く次ぎの村まで
平成二十六年十一月二十日
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歯石を除きつるつるする歯に舌先を遊ばせながら夕刊配る
平成二十六年十一月二十日
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他紙配達員に追越されたる処より今朝は慌てて誤配をしたり
平成二十六年十一月二十日
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丘の上のお寺の庫裏まで配り来ぬ残るは十軒下り坂の道
平成二十六年十一月十九日
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快晴の今朝は口笛に行進曲日が昇りくる配達はかどる
平成二十六年十一月十九日
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ダボダボと出すぎるインクにゆび汚し形見のペンをまだ使ひゐる
平成二十六年十一月十九日
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暈をもつ月の光に包まれて配る新聞今朝湿りもつ
平成二十六年十一月十九日
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