卯月さん
のうた一覧
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泣きながら滲んだ黒で塗り潰す眠れぬ夜に昇るオリオン
平成二十一年九月二日
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今は死ぬわけにはいかないイマハシヌワケニハイカナイという呪文を
平成二十一年六月二十一日
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核融合炉に堕ちてゆく歌を聴きひとり泣きたくなる午前二時
平成二十一年五月十二日
4
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王子など待ったりしない白うさぎ追いかけていく私はアリス
平成二十一年四月二十二日
3
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「ぼくたちはシュレディンガーの猫じゃなし、半分死んでいる暇はない」
平成二十一年四月十日
4
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王様の耳の秘密を叫ぶためこれから穴を百個ほど掘る
平成二十一年四月三日
3
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忘れても忘れてもまだ忘られぬわたしのメモリを初期化しなくちゃ
平成二十一年四月二日
2
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フォルダごとゴミ箱に捨て削除せよ記憶は時に邪魔をするから
平成二十一年四月一日
2
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愚かなる人間どもに滅亡を迫る物語が多すぎる
平成二十一年四月一日
2
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ホークスがダイエーだったあの日からわたしの時計は止まっています
平成二十一年三月二十四日
1
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博多行き新幹線を見るたびについうっかりと帰りたくなる
平成二十一年三月二十四日
2
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息をしているだけなのに悪いことしているようで胸が苦しい
平成二十一年三月二十四日
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故郷と自分で決めたこの場所は懐かしすぎて死にたくなるの
平成二十一年三月二十一日
2
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気がつけば海がなくとも生きていた 私はひとつ大人になった
平成二十一年三月十九日
4
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アスファルトに呼ばれたことはないですか十三階から見下ろしたとき
平成二十一年三月十二日
2
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塀についた緑のドアを探してる見つけたいのか迷いながらも
平成二十一年三月十一日
1
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あの山のあなたの空に何を見て自由になれると思っていたの?
平成二十一年三月七日
1
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本当は目立ちたがりなの見上げてよ大気圏で散華するから
平成二十一年三月三日
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平坦な宇宙の中でわたしはもう滅びを択んだ ただ一人でも
平成二十一年三月三日
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無限とか永遠なんて欲しくない いっそ弾けて壊れてしまえ
平成二十一年三月三日
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