只野ハルさん
のうた一覧
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コオロギを聞きつ洗濯干してても秋はまだまだ蚊に刺されたよ
平成二十四年九月二十四日
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半袖の腕を濡らして雨が降る素手で拭えど今朝は冷たい
平成二十四年九月二十四日
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猫の惑星は猫だけでは成り立たず地球のようになっていく
平成二十四年九月二十一日
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顕微鏡から見上げたブラックホールのような瞳に吸い込まれ
平成二十四年九月二十一日
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夕暮れにゼンマイ式の目覚ましが力なく鳴り欠伸が出たよ
平成二十四年九月二十日
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ひとり棲む汚れた窓の部屋の中晴れた空など見たくはないと
平成二十四年九月十八日
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ひとり行く秋の夕暮れ並木道手はポケットに入れないでおく
平成二十四年九月十八日
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ひとり聴くSP盤を夕暮れにスクラッチノイズに消える声
平成二十四年九月十八日
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ひとり呑むボガートファンのあるバーで立ち込めている恋の古傷
平成二十四年九月十八日
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ひとり観る無声映画の傷の雨ハッピーエンドの恋などないと
平成二十四年九月十八日
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日曜日父の点滴待つ間水の止まった噴水を見る
平成二十四年九月十七日
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Tシャツの編組シールドに阻まれ蒸散できず貼り付く不快
平成二十四年九月十七日
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ハート無礼子さんの Tシャツが...
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また一日無為に消え逝く夕暮れの壁に映した影も俯く
平成二十四年九月十五日
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まだ暑い九月半ばの休日の午後の台所麦茶を煮出す
平成二十四年九月十五日
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アベするの新たな定義朝日なら呆れていてもあるかも知れぬ
平成二十四年九月十五日
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繰り返す妄想を都合の良い真実に変えている人がいる
平成二十四年九月十四日
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ステージを舞うアイドルにモーション与えるワイヤレスのP・バーグ
平成二十四年九月十四日
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ダンサーのビデオ映像からモーショ...
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乗り継ぎの列車が来なくてひとり待つ旅人のように秋はまだかな
平成二十四年九月六日
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鉢植えに蚊に刺されつつ水をやり夜更けて窓に雨音を聞く
平成二十四年九月五日
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物言わぬポートレイトを見つめつつ暮れゆく部屋の壁に溶け込む
平成二十四年九月五日
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