もぉりもりさん
のうた一覧
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春の風ねじったようなスカーフであなたは桜の通りをくぐる
平成二十六年四月二日
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咲きすぎたチューリップからあふれだす愛も蛙も変身譚も
平成二十六年四月二日
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溶けていく砂丘はなんどもよみがえり青い女と獅子が寢そべる
平成二十六年四月二日
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羽を巻き眠る水鳥 ぼくたちの深い枕に浮かびつづける
平成二十六年四月二日
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引力がどんどん引き伸ばされてゆくゆうべ君の髪をにぎった
平成二十六年二月二日
2
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あからさまにきみをみている 瓜売りがうつくしいのはよく知っている
平成二十六年一月二十八日
2
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このままじゃ忘れられるよ 帰り道 雨になろうか 雪になろうか
平成二十六年一月七日
2
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雪のまま抱きしめている僕たちはこのまま消えてゆくのだろうか
平成二十六年一月三日
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ざらざらとはじまってゆくこの夕べわたしの鱗が剥がれおちてく
平成二十五年十二月二十九日
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ふわふわの言葉を話すくちびるに蝶がとまった 吸っていいのね
平成二十五年十二月二十九日
5
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黒髪のなかの顔うつくしい溺死の果てに仰ぐ 空・海
平成二十五年十二月二十八日
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幻聴の愛人訪う雨夜ありてベッドサイドにひらく深淵
平成二十五年十二月二十八日
4
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極北をめざした骨にくちづけを野蛮な磁石がわたしにもある
平成二十五年十二月二十八日
6
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虹を撒く夜には水を一対の金魚がすぐにまぐわう水を
平成二十五年十二月二十七日
2
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お守りは折りかけの鶴 僕たちは不幸という名の温室にいる
平成二十五年十二月二十六日
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精神病棟。サナトリウム。
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胸というノートを開き枯れそうな押し花をまた悲しんで見る
平成二十五年十二月十七日
1
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ぱりぱりと燃える街路樹 恋をするふゆのことりの心音を聴く
平成二十五年十一月二十九日
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カーブには苦い光がつもってた ふるえる海に向かういまでも
平成二十五年十一月二十九日
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あのひとを剥いていくきみまぶしげに 林檎をめぐるナイフあやうい
平成二十五年十一月二十九日
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笑うことわすれてしまう初雪をのせたてのひらはかないつめたい
平成二十五年十一月二十九日
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