千葉 甫さん
のうた一覧
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低く照る陽ざしの中の木の枝の残る赤い葉今日を輝く
平成二十九年十一月二十五日
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間をおいて一声一声上げている鴉のときに空を見上げる
平成二十九年十一月二十四日
4
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決めていた数より食べるもう一枚もう一枚のポテトチップス
平成二十九年十一月二十三日
5
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行きずりに聞こえた歌の曲名を思い出せないまま口ずさむ
平成二十九年十一月二十二日
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ことも無く過ぎる日の暮れパトカーの閃光音なく行く窓の外
平成二十九年十一月二十一日
6
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挨拶に今日の冷え込み言い合って寒さいくらか紛れているか
平成二十九年十一月二十日
6
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散り残る葉のある枝から散り落ちるように雀の地へ下りて来る
平成二十九年十一月十八日
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はや今日も夕陽となって葉の落ちた樹の骨格の滑らかに光る
平成二十九年十一月十七日
5
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音も無く寒雨降ってきた夕べ指先冷える爪先冷える
平成二十九年十一月十六日
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散り残る木の葉いくつかカーテンに影を落として揺れるこの夜
平成二十九年十一月十五日
4
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レジ袋開いて鴉の路傍から空の容器を風に飛ばせる
平成二十九年十一月十四日
4
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あちらこちら見回している鴉居てそれを見ている人間の居る
平成二十九年七月二十日
4
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蒸し暑い夜が明けてくる、たびたびの目覚めのたびに寝返りうって
平成二十九年七月十七日
5
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おのずから決まった時間に寝て起きる日々の平凡続く平穏
平成二十九年七月十五日
6
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夜の道の振り向く影に光る眼のあって私を見つめ続ける
平成二十九年七月十四日
5
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一筋の雲の流れてゆく方に月の上ってくるゆっくりと
平成二十九年七月十三日
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高いビル下から暮れてゆきながらぽつりぽつりと灯の点る窓
平成二十九年七月十二日
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じりじりと時間の灼けている真昼取り落としたる硬貨の光る
平成二十九年七月十一日
5
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逝ってから空き家となった家の庭に今年もカンナの花の輝く
平成二十九年七月十日
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金色の煌めいて行く蝶一つ今日は一気に暑くなりつつ
平成二十九年七月八日
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