千葉 甫さん
のうた一覧
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焦点の合うまで見つめていた影の見つめ返してきて猫となる
令和二年四月六日
6
眼鏡の度も合わなくなったが、コロ...
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一本の路傍の桜満開の今日は朝から音の無い雨
令和二年四月三日
10
今年は桜も寂しいだろう。
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待っているメールはまだかスリープのコンピューターを起して覗く
令和二年四月一日
3
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歩くのも遊びであって幼子の体の弾む春風の中
令和二年三月三十日
6
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手に取って消費期限を確かめて今日は何日だったか惑う
令和二年三月二十七日
5
コンビニにて。
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わが窓から見えない近くでサイレンの停った闇に聞き耳立てる
令和二年三月二十五日
4
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雑草と呼ばれる草の道端に黄色の小花つけて輝く
令和二年三月二十三日
4
春の彼岸が過ぎて、めっきり暖かく...
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マスクして出てきた私と擦違う人もマスクで一瞥交す
令和二年三月十九日
2
眼を見なければ、知人か否か判らな...
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横断の私のために自転車を停めた女から笑顔も貰う
令和二年三月十八日
8
前を突っ切らないで自転車を停めた...
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マスクしてコンビニへ行くマスクしたレジの係へ代金払う
令和二年三月十六日
4
いつまで続くコロナ・ウィルス。
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唸り合う猫の声くる眼が覚めて次の眠りを待つ真夜中を
令和二年三月十三日
3
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肩越しに漂ってきたコーヒーの匂い吸い込むマスク透して
令和二年三月十一日
3
コンビニにて。
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久々に雀の声を聞いたのは現か朝の目覚めの際に
令和二年三月九日
5
雀の声を、ほとんど聞かなくなった...
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ほぼ同じ間を置いて啼く梟の声を聞きつつ昨夜も眠る
令和二年三月六日
5
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ベランダの端から首を伸ばしては真下見つめる鴉見守る
令和二年三月四日
4
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日だまりに寝ている猫と眼が合って過ぎる人気の無い裏通り
令和二年三月三日
7
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購ってきた博多雑煮を温めていささかなりともおふくろの味
令和二年一月六日
3
あけましておめでとうございます。
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突然に雨響き出す 待っている人が今にも見える時間に
令和元年九月九日
2
電話がきた直後に振り出す。
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丈高く草の茂った廃庭を夕陽に光って飛ぶ赤とんぼ
令和元年九月六日
3
相変わらずの暑さだが、いささか秋...
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天辺をタッチで点って揺らめいた炎匂わぬ電気蝋燭
令和元年九月四日
3
電気線香もある。
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