千葉 甫さん
のうた一覧
(カテゴリー:恋愛 並び替え:新着順)
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威勢よく呼びかけるがに焼きそばの幟はためく凩の道
平成二十八年十二月十九日
5
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目的地停車寸前タクシーのメーターするりと数字を上げる
平成二十八年十二月十七日
4
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書き上げた賀状一枚取り除ける午後に喪中のはがき届いて
平成二十八年十二月十五日
8
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鼻に来て歓声上げている山葵の過ぎて行くのを待つ眼を閉じて
平成二十八年十二月十二日
7
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別れ道それぞれに行く子どもらのバイバイの声投げ合いながら
平成二十七年九月七日
4
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朝から空気を煮沸するような蝉の声来る既に疲れる
平成二十七年八月十七日
2
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日暮れどき鴉は鴉と連れ立って私は私の影と連れ立つ
平成二十七年八月十二日
4
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明鴉聞いて再び来た眠り覚めて雀の弾んでいる声
平成二十七年七月二十七日
1
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真夜中に覚めて明るい窓を見た隣の人の死を昼に知る
平成二十七年七月九日
2
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来る風に縋った伸びている蔓の取りつく先を頻りに探る
平成二十七年六月十八日
1
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この夕べ漂って来た草の絮漂い続けてわが視野の外
平成二十七年六月十六日
1
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陽の光り揺らめく梅の繁葉に色づき初めた実の二つほど
平成二十七年六月十四日
8
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昨夜から雨、雨、雨の暗い午後色生きいきとあじさいの花
平成二十七年六月十二日
3
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夕あかり郵便受けから覗きこむ差し込まれたるチラシと共に
平成二十七年六月十日
6
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このところ私の住んでいる星の周りの星の見えぬ夜続く
平成二十六年八月二十六日
2
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しっかりとリード握って男の子泣きつつ走る犬に引かれて
平成二十六年六月二十五日
3
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瞑想のかたちに眼閉じていてうつらうつらの春のひととき
平成二十六年四月四日
3
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窓開けて遊ばせている眼の先の今満開の一本桜
平成二十六年三月三十一日
1
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角さんの行商はほぼ半世紀今日は桜の木陰に停める
平成二十六年三月二十五日
2
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野良猫に餌やる人とやる時間知った鴉の今日も来て待つ
平成二十六年三月十九日
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