千葉 甫さん
のうた一覧
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まだ降っているかとめくるカーテンの窓に近寄る雪幾片か
平成二十九年二月四日
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まっさらな雪の通りをサイレンがゆっくりゆっくり近づいて来る
平成二十九年二月一日
7
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長々とエンドタイトル流れつつ映画終わって夜の雨音
平成二十九年一月三十日
5
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下りてくる雪、雪、雪をあるときは蹴散らしながら風抜けて行く
平成二十九年一月二十八日
3
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妹らの喋り合う声階下から亡き妹の声も聞こえる
平成二十九年一月二十六日
4
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小走りの軽く弾んで過ぎて行く若い肢体を見る寒い朝
平成二十九年一月二十四日
5
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蛇口から出てきた水の冷たさの腕這い上がる今朝の冷えこみ
平成二十九年一月二十二日
6
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先ほどから聞いていたのはこれだった再沸騰をしているポット
平成二十九年一月二十日
4
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スキップで道を渡って行く鴉少し離れて猫すれ違う
平成二十九年一月十八日
4
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カーテンをめくって覗く窓の外今日は一日雨ばかり見る
平成二十九年一月十六日
8
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衝撃のあって障子の音立てた地震のあとの夜の静けさ
平成二十九年一月十四日
6
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今日もほぼ同じ時間にマンションの高い窓の灯短く点る
平成二十九年一月十二日
6
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郵便の入れられた音思いのほか響いて私ひとり居る午後
平成二十九年一月九日
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読んでいた本の中から現実へ戻りつつ聞く湯の滾る音
平成二十九年一月七日
6
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冷える夜を「雪やこんこ」の歌がくる今年もやって来た灯油売り
平成二十九年一月五日
5
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年賀にもオセロ持参の三年生じゃんけんぽんよ さあゲーム初め
平成二十九年一月三日
3
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また同じうっかりミスの言訳も同じ言葉を使ってしまう
平成二十八年十二月二十八日
6
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目の中に落とし損じた眼薬の次の一滴またも目の外
平成二十八年十二月二十六日
3
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向こうから馴染みの猫の眼の合って尻尾もたげて揺らして過ぎる
平成二十八年十二月二十三日
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店先に置かれた椅子から行く人を見つめ続ける手書きのメニュー
平成二十八年十二月二十一日
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