千葉 甫さん
のうた一覧
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Tシャツの袖から伸びている腕の肌の若さの眩しい季節
令和元年七月十二日
5
夏ですね。
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問題を解きあぐねつつ無意識に前歯で噛んでいたピーナッツ
令和元年七月十日
7
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丸齧りしているトマトに誘われて少年の日の西陽の記憶
令和元年七月八日
7
裏庭の畑で。
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音も無くたびたび稲妻光る夜を漂い続けているわが思い
令和元年七月五日
6
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遠くから来る朝の声鳩の声今朝も聞こえてくる恙なく
令和元年七月三日
3
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ここからは見えないところで鳴く鳩の折々間近く風に乗る声
令和元年七月一日
6
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角曲がる私の前を飛び立った鴉の低く去る音も無く
令和元年六月二十八日
8
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眼で追った紋白蝶の四階のベランダに咲く花に紛れる
令和元年六月二十六日
5
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なまぬるい風を送ってくるだけとなって今年の初扇風機
令和元年六月二十四日
5
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真昼間の路上に落ちる電線の影からひとつ影が飛び去る
令和元年六月二十一日
5
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空港へ下る空路がわが家の真上に今日はあって轟く
令和元年六月十九日
3
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シャッターのまだ下りている店先の鉢の木に来て雀の弾む
令和元年六月十七日
7
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窓の外近くに鴉の声あって陽ざしあれども肌寒い午後
平成三十年十二月二十一日
5
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蝋燭の炎まったく静止する刻を見つめる思い途切れて
平成三十年十二月十九日
3
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太陽は屋根から上りマンションの向こうに没ちるわが家の位置
平成三十年十二月十七日
2
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天井を通して瓦を歩く音聞こえてやがて鴉一声
平成三十年十二月十四日
5
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口中に転がしている蛸焼きの熱さの他は何も思わず
平成三十年十二月十二日
4
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陽が照っていれども背中の寒い午後人声聞かぬ刻の過ぎつつ
平成三十年十二月十日
3
寒い寒い、 明日から少しは寒が...
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思い出せぬ記憶探して屑籠の中のメモ紙拾い続ける
平成三十年十二月七日
4
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暗いまま来ている朝を起き出して冷たいズボンに脚を突っ込む
平成三十年十二月五日
5
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