樟さん
のうた一覧
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影法師蹈みてたわむる幼子の影すぐに消ゆ路地裏の道
平成二十五年一月十八日
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雪雲は空どこまでも低くして春待つこころ綴らせゆかん
平成二十五年一月十五日
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幼子は母の後ろに恥ぢらひて手に持つ菓子にほほゆるめたり
平成二十五年一月十五日
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冬時雨重たき足の夕暮れは安き酒場の木の葉となれり
平成二十五年一月十五日
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語れども語り返さぬ徳利の白き肌持ちことりと寝かす
平成二十五年一月十五日
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寒風に生まれ育ちし水仙の優しき香りに母思い出ず
平成二十五年一月十四日
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陽だまりの水仙ひとつお越したる補助車押す老婆に笑顔
平成二十五年一月十四日
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路地裏のわづかばかりの陽だまりに生喜ばす水仙の花
平成二十五年一月十四日
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湯氣たつも我れの食卓一人にてきみの湯飮みに花活けてみる
平成二十五年一月九日
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百円の鯛あら買うて大根とあわせて肴鯛汁となり
平成二十五年一月五日
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四日にて暮れ正月の來たりける何やら嬉し風呂洗ひたる
平成二十五年一月四日
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聞こえるか 聞こえるかと念じつつ寒夜に打ちぬ除夜の 恋文
平成二十五年一月三日
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無くなった人の眠るお寺に毎年除夜...
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三十一文字ノートに刻む言葉なく失なったものただ見つめている
平成二十四年十二月二十九日
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言葉さえ文字すらいつか忘れいてノートに黒き鉛筆のあと
平成二十四年十二月二十九日
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舞い上がる夢の馬券の雲海に弥勒菩薩が微笑えんでいる
平成二十四年十二月二十七日
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