真夏さん
のうた一覧
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月兎耳の 繊毛撫でて 待つ肌よ 西陽出窓に 凭れて想う
平成二十六年三月三日
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花桃の 実を結ばぬも 秘密裏に 燃ゆる恋かと 綻ぶ雌蕊
平成二十六年三月二日
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本当に 大切だから あの娘には 言わずにいよう 雪割り桜
平成二十六年三月一日
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変わったと 校庭、桜は 言うかしら 傷も治さず 眠る私を
平成二十六年二月二十八日
4
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羽化させる 言葉が足りぬ 夜明け前 雨を止ませて ちゃんとキスして
平成二十六年二月二十七日
5
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夜帳に 刺繍施す 声をして 我を愛せや 雪積むように
平成二十六年二月九日
6
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忙しい あなたに何も 言えなくて 淡雪ばかり 降った夜です
平成二十六年二月五日
6
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濡れ髪を 咎めてくれる 人なくて 我は真鴨と 膝を抱きやる
平成二十六年二月二日
4
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病む息を 吸わせられぬと 俯いて 咲く蝋梅の 匂い黄金
平成二十六年一月二十日
6
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寂しさの 青だけ残し 口移す オブラートには 包めぬ結晶
平成二十六年一月二十日
6
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一人では 髪の長さも 決められぬ 薔薇の乙女と 園丁の君
平成二十六年一月十二日
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寒柝で あなたの履歴 消せたなら 電子データの 数字のように
平成二十六年一月九日
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今はまだ 寂しい。だから そばにいて いいって言うまで 蜜柑剥くまで
平成二十五年十二月三十日
5
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戯れに こめかみ触れし 温い手の 鍵弾く指 セロを抱く指
平成二十五年十二月三十日
5
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痛むほど 待つ人恋し 夜は長く 苺の気持ち 緩く揺蕩う
平成二十五年十二月三十日
3
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ぬばたまの 鼈甲珊瑚 ふりをして イミテーションな 柔き夜街
平成二十五年十二月二十八日
3
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年の内 ピンク、付箋を 復習す やはり好きです 違えてません
平成二十五年十二月二十七日
4
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私を 鎖骨の影が 蝶にする 馥郁たるや 薔薇より甘く
平成二十五年十二月十四日
4
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口切の 浅く煎った 珈琲も 洗ったシャツも 待たせてる人
平成二十五年十二月一日
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今はただ あなたのいびきを 聞くことも 私に増えた 雪待つ文化
平成二十五年十一月三日
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