蓬ヶ杣さん
のうた一覧
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雪国の花屋が並べたシクラメン 赤もピンクも色が降り積む
平成二十四年十二月十三日
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満月の褪せた光が揺らめいて 貴方も見ていたジュリウス・シーザー
平成二十四年十二月十三日
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バレリーナたちが世界で廻るとき 太陽も月も息を潜める
平成二十四年十二月十四日
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ヘリウムを入れてみたいな、夕立の空を見ながらふうせんかずら
平成二十五年四月十八日
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人間が知らない世界の星の数 ペルセウスだけがそっとまばたき
平成二十五年四月十八日
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星屑を繋げて星座を名付けよう 長い長い耳つけて兎座
平成二十五年四月二十二日
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星たちが見せる明かりは光年の神様たちの年代記
平成二十五年四月二十四日
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天球のサーカス団ならおおぐまの星の輪くぐりを地上で喝采
平成二十五年五月十一日
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月ねむる 真冬の朝に洗面所 歯ブラシの上に見えるフランス
平成二十五年五月十四日
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赤と青 分ける地質のうるわしき 天が束ねる 雨の花束
平成二十五年六月十二日
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速達の札が貼り付く石英が 石無しの国のポストに入る
平成二十五年七月九日
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初雪が子猫を白く染め上げる気圧の中に眠れソビエト
平成二十五年十月三日
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菜の花の黄色も緑も目に刺さる 青色なんかじゃ中和できない
平成二十四年八月三日
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ステンドグラスの間に見える太陽の色は聖人に化ける
平成二十四年十月二十七日
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色使いの強さに鳴いたかもめを思い浮かべて落ちろ海まで
平成二十四年十月二十七日
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ゼラニウム 葉っぱを折ってはいけないよ 彼女の涙は劇薬に変わる
平成二十四年十二月八日
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重い空 映せる海の奥深く 深海魚たちが受ける圧力
平成二十五年四月九日
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星の海 飛行機のライトで掻き分けて 線で繋げばかみさまのはなし
平成二十五年四月十日
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遠い日に懸想を想いし人逢えど 笑顔も作れぬムッシュー・ド・パリ
平成二十五年四月十四日
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かつてのフランスの処刑人4代目サ...
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港には夜の帳が下ろされて 灯台に触れる女神の灯
平成二十五年四月二十一日
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