もぢずりさん
のうた一覧
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キーボードに手を触れて待つ肩越しの自死の子の瞳に頷きつつに
平成二十五年十一月四日
1
机上の鏡に背後の写真の顔が映る。...
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オキザリス置き去られしかひと叢の枯野の緑何色となる
平成二十五年十一月四日
1
挽歌というにはあらねど。 花の...
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いかばかり悲しみし汝か夕星に導かれつつ遅き帰路かな
平成二十五年十一月四日
1
母を看てひとり帰る夜々、いっとき...
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繰り言は三十一文字に納むとし笑ひて今生過ぎさせゆかな
平成二十五年十一月四日
2
短歌が日本の文化にあってよかった...
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香焚きてお鈴すずやか一人きりただ息をする君と母とで
平成二十五年九月二十七日
11
だれも気にかけないが、十年の過ぎ...
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忌日まで従ひ行く日を虹色の円弧戴く地球にてあるか
平成二十五年九月二十七日
2
虹の橋ではなく、虹の丸いかんむり...
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文明の栄華の裏の穴ぼこに吸はれし吾子か足るを知らずて
平成二十五年九月二十七日
2
私もよく穴ぼこにはまる。君のはま...
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二つ目の矢車草のちりちりの花色淡し露草よりも
平成二十五年九月二十七日
2
露草はその儚さから、供花の代表な...
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ひがな座し心遊ばすこんな日をお腹の吾子と持ちたる記憶
平成二十五年九月二十七日
3
そのころは、別居結婚でありました...
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慎重にきっと山ほど思案して消去法にて辿り着きしか
平成二十五年九月二日
2
また際限のない繰り言
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哀し児へ弟たちの如くにとをみな清けき絵姿を添ふ
平成二十五年九月二日
3
我ながらどうかと思う心理ではある...
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ロケットの飛びしは十年叶はざる到達地点無為と恥ぢしか
平成二十五年九月二日
1
まあ、いつも何故何故、と問うてい...
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上弦の半月南天に突き立ちて鉄槌さながら家の上にあり
平成二十五年九月二日
1
煌煌と光る鎌のように わが頭上...
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心また震へる九月朝光に悲しきまでに花は彩なす
平成二十五年九月二日
1
8月にすでに9月をおそれている ...
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汝が魂は哀れみ来しやわが一生最後の昂揚せめて夢見き
平成二十五年八月二十八日
2
奇跡的と言っていいくらい、彼の夢...
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論文の参照さるるを図書館に秘かに見つくすがる証と
平成二十五年八月二十八日
4
それは、ひとつの研究の道の閉ざさ...
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汝が面にまなざし正し同胞は為すべきを為し素的を生くる
平成二十五年八月二十八日
2
弟たちを君も案じたか ひとまず...
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コスモスの中にはにかむ若子らの生き残りいてアルバムや善し
平成二十五年八月二十八日
4
弟達の人生も易しくはない それ...
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子は水に放り込まれて浮かび来てのちはイルカの如く潜れり
平成二十五年八月二十八日
2
わずかに彼にしてあげられたよきこ...
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挽歌のみ湧き出づるかな長梅雨の隠けき日々の作用にやある
平成二十五年八月二十一日
1
静かな雨の日に心が集中してしまっ...
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