もぢずりさん
のうた一覧
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悲しみは突風のごと来る拷問のごと蛇のたくりてからくも逃る
平成二十四年九月四日
0
いつまでも悲哀の質は変わらない、...
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ふと聞けばごめんごめんと唱へゐる言ひ逃れ得ず愛惜迫らる
平成二十四年九月四日
0
発作のように延々と唱えている
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さういへばわが浅ましき生きやうも見通されゐる嬉しさ親さ
平成二十四年八月十八日
3
会っていると、包まれているような...
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階段を寸暇惜しみて走り去る駅の影絵の汝が夢の跡
平成二十四年八月十八日
3
今でもくっきりと脳裏に焼き付いて...
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悲しみは越えしはずなる青年よ肩真直にて胸厚き子よ
平成二十四年八月十八日
1
母のその場しのぎの言葉も空しさも...
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嘆きつつ登り行く身になほ子らのあれば負けまじ面影の坂
平成二十四年八月十八日
11
下の子たちの人生を君も気にかけて...
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秋の空同行ふたり歩む道朽ち葉も風も寂しからざる
平成二十四年八月十八日
5
お遍路のように、君と同行すると思...
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鋭さにうなだれ歩くつま先の外の世界はおぼろなる闇
平成二十四年八月十五日
2
つま先しか見ない、ただ痛ましく哀...
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ひたむきなる若き横顔報はれよ足止め祈る痛ましき繊細
平成二十四年八月十五日
2
振り返り、振り返り、この若者の幸...
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吾子かとも見ゆる青年見つけたる悲しきほどに頷きてをり
平成二十四年八月十五日
2
夢にも現れない君を、目の前に見る...
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黒髪のひとふさだにも無き形星のかけらの息吹けるものを
平成二十四年八月十五日
2
星と同じ物質が自己組織化して、生...
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窓開けて痛ましをれば化身のごと歓び澄めるさえづり充ち来
平成二十四年八月十五日
3
地上を天国に変えてくれるかのよう...
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かぐや姫も月より得たる幾年を命尽くしてのち去りたれば
平成二十四年八月六日
8
決まっていたかのように、奮闘した...
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明日なくば眠りも食も何せむか ひもじさ絶望続くはしばしと
平成二十四年八月六日
4
すべての営為が無為であったことだ...
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函館の如何なる人ぞ吾子を見しこの世ならざる青年なりしか
平成二十四年八月六日
5
彼の潜めていた決意を知るよしもな...
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函館の三年前のこの夜はむしろ歴史ぞ思はれたらむ
平成二十四年八月六日
1
幕府側の抵抗の終わりとなった戦い...
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別れむとその支度終へ函館へ木犀のころ海を渡りぬ
平成二十四年八月六日
15
せめて自分にひそかに許した一泊旅...
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汝に似ると一日花のみ儚きを娯しみとなす秋日落つるに
平成二十四年七月三十日
5
君はわが思いの中に永久にいる!
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いつの日も癒ゆるあるまじ傷我ら痛み怖れて遠巻きに佇つ
平成二十四年七月三十日
3
そう、痛みの強さを怖れている
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眼差しは清らなれかし泥濘るまで湛へられたる悲水の溜まり
平成二十四年七月三十日
5
最後の眼差しの余りに無垢なれば
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