魚住 蓮奈さん
のうた一覧
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図書館に棲める奇妙ないきものが右と左をまちがえている
平成二十四年二月十四日
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星よ樹よ猫よ見てくれあたしたちラパンの屋根でキスするところ
平成二十四年二月十二日
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折られてることも知らずにくすくすと鶴にかわってゆく書類たち
平成二十四年二月十二日
5
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錆びついたまま虚無を衝く戦車砲あまりによるべなきつきあかり
平成二十四年二月十二日
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病棟はたそがれてまたひっそりと ナースキャップにしまう真実
平成二十四年二月十二日
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コーヒーに塩ぶちこんで笑いあう奇跡の朝をいまも待ってる
平成二十四年二月十二日
3
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かんかんと冷たき夜明け春待ちの木に鎮座して八重のあかきよ
平成二十四年二月八日
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折句:かんつはきや
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目の前のひかりの壁をやすやすと空色の魚が越えてゆく
平成二十四年二月八日
2
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雨音に埋まる世界でもたしかに涙の落ちる音は聞こえる
平成二十四年二月八日
3
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「ふくろうが動物園の檻を抜け月を盗むのは今夜」に一票
平成二十四年二月八日
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夜はやさし いまわたしたちが踊ります狂いはじめた音叉のうえで
平成二十四年二月八日
2
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なんとなくうまくいかない春だから河原で殴り合いをしようよ
平成二十四年二月七日
2
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向日葵をくびり殺してたつたつと落つ汗拭うかげろう野道
平成二十四年二月七日
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世界よりきみがほしいと泣きながらカメをたすけるひとになりたい
平成二十四年二月七日
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「繊細に、でも大胆に抱いてみて地雷原駆るバイクみたいに」
平成二十四年二月七日
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「春風が参りますので白線の内側で抱きあってください」
平成二十四年二月七日
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