しづくさん
のうた一覧
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浴室に湯気がむわむわしてるので鏡にうつる像もゆらいだ
平成二十四年五月十三日
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ほのあおいあかりを読書灯にして「たとへば君」を読んでしまった
平成二十四年五月十二日
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血液は我のものだといつまでは主張できるか考えている
平成二十四年五月十二日
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剣山も置けないだろうこの部屋はやけに白いしこわいにおいだ
平成二十四年五月十一日
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検査着のみずいろひどく曇ってて心許ない胸元つかむ
平成二十四年五月十一日
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あの子らは生きてゆけると知っている心残りはきみと亀のみ
平成二十四年五月十一日
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いつもより甘く思えるヨーグルト今日も私は生きてるみたい
平成二十四年五月四日
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いつからかしらとりの染まらない青さがしはじめて迷子になった
平成二十四年五月一日
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さよならの言葉はひどくひからびてむねのうちからとびたてなくて
平成二十四年五月一日
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どうしても隠れたいならこの袖をひろげて羽根にしてあげるから
平成二十四年五月一日
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三度目の正直なんてメルヘンを信じてみたい着信履歴
平成二十四年五月一日
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片方の耳に残った聴力にふたをしているうるさい空虚
平成二十四年四月二十九日
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ゆらゆらとどこへ行くにも覚束ずかんざしの下揺れてるビーズ
平成二十四年四月二十八日
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さみしさはとてもしずかな場所でしたゆるく絶叫しているアリア
平成二十四年四月二十七日
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生きたいと小さな声で呻くんだそれが一生一度の願い
平成二十四年四月二十六日
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口喧嘩してしまうのが怖くなるこのひともまた死ぬのではなど
平成二十四年四月二十六日
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いつ頃に始めた店かもわからない糸屋で買ったシャーベットカラー
平成二十四年四月二十五日
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高熱にうかされているぬばたまの夜におおきな鳥をみました
平成二十四年四月二十四日
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溶けだしたネイルカラーは春の海ぷかりぷかりとしずむ太陽
平成二十四年四月二十四日
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風邪気味の頭痛うっとうしくなって首を過ぎてく風さえ痛い
平成二十四年四月二十三日
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