横雲さん
のうた一覧
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酌み合へば嬉しくもまた淋しかり嫁がぬままの父の日の酒
平成二十四年六月十八日
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梅雨の間の蒸せる臭ひを厭ひつつ言葉少なに人寝そべれり
平成二十四年六月十七日
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見果てぬも夢覚めやらず梅雨の珠色増す深山八重紫に
平成二十四年六月十六日
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梅雨空の暮れて諸声しきりなり蛙すだきて夜を攫へり
平成二十四年六月十五日
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晴れ渡る夏めく空に雲湧けり燃ゆる想ひの溢るる如く
平成二十四年六月十四日
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一輪の早百合咲きたり朝となく昼も愛しけ夜も愛しけ
平成二十四年六月十三日
5
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びっしりと実の集まれる梅ヶ枝を蹲に活く朝や寂しき
平成二十四年六月十二日
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蛍火を追ひて辿れば沢の瀬に草の茂れる宿のありけり
平成二十四年六月十二日
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夏草の茂る里辺の暮れゆけば待ちかねし影あると知らるも
平成二十四年六月十二日
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梅雨に入る雨の趣き眺めゐる色や増したる 紫陽花の露
平成二十四年六月十二日
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テーブルに置かれ残れる夏帽子過ぎゆく時の形見となれり
平成二十四年六月八日
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遅き月はかなき夢に思ふごと夏の衣のうすくやなれる
平成二十四年六月七日
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君待つも立待月の影もなし佇みをりて薫る風受く
平成二十四年六月六日
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望月の上るも雲ぞ隠しける悶え眺むる夏の宵かな
平成二十四年六月五日
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風揺らす繍線菊の花咲き滲む思はせぶりの人ぞ偲べる
平成二十四年六月四日
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桐の花優しき人を偲ぶかに咲ける里辺や旅芳しき
平成二十四年六月三日
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かなしみを教ふといへる桐の花咲ける山辺ぞ人の恋ひしき
平成二十四年六月三日
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新緑の山辺に咲ける桐の花君の里にも咲きてしあらむ
平成二十四年六月三日
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アルプスを眺むロープウエイの上りゆく穂高の裾は新樹光れり
平成二十四年六月三日
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あぢさゐの花のよひらにあひみればそれならずとも色いでにけり
平成二十四年五月三十一日
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