さめさん
のうた一覧
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魂の ここが魂の射爆の地 夜よ 明けるな 撃て 俺を撃て
平成二十二年十月二十二日
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掃き溜めで群れて吠ゆるる負け犬の腐肉の晩餐 夏は狂えり
平成二十二年十月二十二日
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レザボアの腐った肉の味を知り 小僧の肩に 黒曜の蝶
平成二十二年十月二十二日
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優しさに 嘘も本当もあるものか 割ったリンゴに 斑紋の糖蜜
平成二十二年十月二十一日
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三匹の猫が眠れる傍らに。開いたままの「スプーンおばさん」
平成二十二年十月二十日
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狂い雨 窓打つ音が吾を誘う 記憶の欠片 キミへの回廊
平成二十二年十月二十日
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「あんな夏は二度と来ない」 吾を狙い どさりと落ちるダチュラの花弁
平成二十二年十月十九日
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涼やかに笑窪浮かべるキミはいま 吾の芯にある廃墟に棲む
平成二十二年十月十八日
5
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刻まれし こころの季節 変えるのは 風にはあらず 雲にもあらず
平成二十二年十月十七日
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殻破り 煙のように立ち上がる 蓮華座のキミ 鰯雲背に
平成二十二年十月十六日
5
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服を剥ぎ 転がし 噛み裂き その肌に 梵字のような火傷痕
平成二十二年十月十五日
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その言葉 吾の胸の内 焼き尽くす 死など恐れん しかし孤独は
平成二十二年十月十四日
4
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「わかんないよ」呟くキミの横顔に 眼鏡あったり なかったり
平成二十二年十月十四日
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そのものは 羽はなくとも 天界の ほたりと降り来る 名は「恋ふ心」
平成二十二年十月十三日
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行き止まる部屋 最後まで ケモノは取り置く キミのやわらかい太もも
平成二十二年十月十三日
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曇天のしめりた舌に嬲られて しらゆりのキミ 身を振る 身を振る
平成二十二年十月十二日
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三面鏡 かすかに角度変えむれば 右に顕わる 吾の知らぬキミ
平成二十二年十月十一日
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咲かぬまま 凍りつきたる その蕾み 開いてごらんとキミ唆す
平成二十二年十月十日
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手を重ね 濡らして 描いて 滲ませる キミの乳房に 鮫の咬み痕
平成二十二年十月九日
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明け六つに尖塔のごと舌先のかたちを真似る 雨よ いつ止む
平成二十二年十月九日
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