詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
恣翁
見るものを 茜色から錆色に染めたり 未だし 不確かなれど
19
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恣翁
暮れつ方 故郷や何処と見回せば 籠めたる靄の吾を愁へしむ
20
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恣翁
淡々と 平易な歌を詠みゆかむ いつか詠めぬ日 訪るるまで
37
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恣翁
軟らかな微風も 熟せし麦畑を渡るばかりは ざわつきにけり
24
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恣翁
赤茶けし山の裾野に 村々の 松林背に傾きてあり
17
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恣翁
中庭の青桐の影 ちかちかと廊下に光れり 拭き抜きたれば
24
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恣翁
君と吾の生死異なり 端州に 二人で共に帰られずとは
24
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恣翁
乾きたる ミルクを注ぐシリアルの音は 濡れたる静寂破りつ
21
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恣翁
絶え間なき陽に 感覚を失ひて 全ては遠き祭りのごとし
31
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恣翁
鶏の趺 似たる翁の手顫へつつ 生の執念思はするかな
28
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恣翁
杉林の暗き木末に 山鳩は 穏やかに喉鳴らしたるかな
28
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恣翁
木の間から陽は漏れ 苔や羊歯類のひそひそ話に 耳を傾く
32
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恣翁
筧にし 滴り集まる苔の水 その水晶の輝き哀し
23
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恣翁
男に化けて 娘訪ふ河太郎を 照らす夜更けの夏の月かも
33
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恣翁
酒買ふに 酔ひつる吾には 銭に見ゆる楡の実 摘みて払ふや如何
27
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恣翁
入学を知らせし吾娘も 我が世界築きたんなり 少し寂しも
28
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恣翁
妹が歌を 夫の讃ふるは人の情 気になさらずに詠み続くべし
32
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恣翁
白鷺よ 絡めるあしの重き厭ひ 渋々発たで超然とこそ
21
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恣翁
美しき結婚のため舞ひ上がる ウェヌスのごとき薄翅蜉蝣
17
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恣翁
逆上がりすがに見えたる アスパラの茎に捉まる雨蛙かな
19
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