詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
恣翁
癖らしく 指に巻きては髪弄る女を覗く窓に 蛾の骸在り
26
もっと見る
恣翁
家々の上の空中に ゴチックの塔は立ちたり 花の咲くがに
15
もっと見る
恣翁
寝静まる街に 覚めたる風にのみ 背を押さすがに 身を任せたり
20
もっと見る
恣翁
弄れる肌理細やかなト一の乳 吸ひ付くまでに冷たかりけり
18
もっと見る
恣翁
饐え初めし果実のごとき 花柄の夜具の匂ひに 身を埋めつつ
30
もっと見る
恣翁
津波ゆゑ 人絶ゆらむと思ひしが 片付けの徒は 焚き火に群れけり
31
もっと見る
恣翁
張り詰めし薄ら氷すらも融けぬるを 如何でか 妻の当て擦るらむ
19
もっと見る
恣翁
ウイスキーグラスの 冷たく光りたり ジャズと紫煙の取り巻く卓に
31
もっと見る
恣翁
葉の先に溜まる滴は 日光を凍らしむがに 澄み切れるかな
30
もっと見る
恣翁
凝固せし部屋の空気を 窓開けて揺らし 清しき朝を迎へむ
34
もっと見る
恣翁
春風や いと気の多く さがなかる 我が裳裾吹き 捲り上ぐとは
21
もっと見る
恣翁
古の塑像のごとく動かずて ファルスに戯るる君を見しかな
21
もっと見る
恣翁
沈黙の木霊充ちたる森の気を 温めむとして 日差し這ひ入る
47
もっと見る
恣翁
朝まだき野道に 農夫と耕耘機 微風に 鳥の春耕誘へり
30
もっと見る
恣翁
桑園の方ゆ 一羽の雄鶏に連れられ 数羽庭に列為す
18
もっと見る
恣翁
君が想ひ 計られざりたる妾しも 風に吹かれて揺るる青柳
31
もっと見る
恣翁
掌に 乳房の重みを量るがに 馬酔木の白き花房を載す
31
もっと見る
恣翁
海中の難破船のごと 蒼褪めし空に 沈めるパンテオンかな
21
もっと見る
恣翁
輝ける銀河斜めに 友送る思ひや尽きぬ 此の杯のごと
21
もっと見る
恣翁
南向く店の空気に 硝子張り 曇るも覗く棕櫚竹の鉢
20
もっと見る
[1]
<<
50
|
51
|
52
|
53
|
54
|
55
|
56
|
57
|
58
|
59
|
60
>>
[64]