詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
恣翁
片褄を 露に紮げて歩む闇 覗く腓の 霜と消えゆく
19
もっと見る
恣翁
海神の古人や 常世なる 寄り木の森に 想ひ馳せけむ
16
もっと見る
恣翁
鎮守社の石段に 散りし病葉の一つ一つぞ 蟹に見えける
18
もっと見る
恣翁
湿っぽきカーテン 重く揺らしては 廊下に響く ガジュマルのさやぎ
17
もっと見る
恣翁
生乾きのシャツに アイロン当てて着る 底に雨気の 梅雨の晴れ間に
13
もっと見る
恣翁
一日かけ 粗塩に締め 運ばれし 若狭の鯖や 如何なりぬらむ
22
もっと見る
恣翁
音立てで 屋根打つ雨滴 庇越しの森の翠に 暗く染みけり
22
もっと見る
恣翁
空白み 輝き失ふ星二つ 栂の梢に懸かりたるかな
20
もっと見る
恣翁
前方の天を 支ふるごとく在る 黒き山の背 山頂に対す
16
もっと見る
恣翁
笹原を渡れる風に 髪乱し 稚児負ふ女 狂ひたるかも
23
もっと見る
恣翁
軒に伸び 落ちたる星の掛かるがに 蔓に花置く 凌霄花
16
もっと見る
恣翁
縁側に 泥の足跡残るれば オクナイサマの 代掻きつらし
16
もっと見る
恣翁
水底に 間近に見けり 去年の秋積もりし落ち葉 這へる蠑螈を
18
もっと見る
恣翁
夏の夜に 夫を求めて オットーンと 哀れに鳴けば 夫鳥てへり
16
もっと見る
恣翁
水尾に浮き 篝に驚く鮎狙ふ鵜の眼の 青く澄みにけるかな
21
もっと見る
恣翁
釣り鉤に似る新月に 舞ひ降るる雪の精こそ 梔子花なるらめ
12
もっと見る
恣翁
漁りを終へて羽搏く鵜は 風に 嬉しげに 喉膨らませたり
15
もっと見る
恣翁
五月雨も飽きたる筈を 糠雨の気配に 陰気な寝覚めたるかな
15
もっと見る
恣翁
飲み止しの坏持ち 亭に 暑気避くれば 半池は滴 半地夕星
16
もっと見る
恣翁
夏の日は長く 静かに闌けゆきて 唇の紅に 鬼灯鳴らせり
21
もっと見る
[1]
<<
541
|
542
|
543
|
544
|
545
|
546
|
547
|
548
|
549
|
550
|
551
>>
[742]