灰色猫のお気に入りの歌一覧
己利善慮鬼
雪積もる富士の麓の湖畔にて読みし文庫の白きページよ
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麻
波の音の記憶を胸に刻みつつ心静かに祈り続ける
25
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けら
恋しさを仮にAとし証明せよ 平行線に交わる角度
10
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紗紋
忘れえぬ散った花たち新しき芽吹く花たち明日に踏み出す
13
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桐生賄
おんちゃんと みっちゃん皆 待ってるよ 二人仲良く 帰っておいで
14
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詠み人知らず
認識が外れていたらご免なさい 夫婦互いが 愛人ですね
10
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inosann
気の合わない妻との間に流れてるテンポの合わない読めない風が
10
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沙久
痛い!熱い!どうして?助けて!!理解しきる前に消えゆく命の多さに
7
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詠み人知らず
ひとごろし茶を飮むくらい軽くなり 一人ならばと 司法の狂氣
16
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千映
黙祷は早朝お昼地震来た時三度で足りないことは承知で
16
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もり
錆びついていよいよ音のたてる窓眺める空が描けぬほど青
13
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桐生賄
雪の中 肩を寄せ合い 屋根の上 過ごしたあの日 忘れはしない
18
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コーヤ
冬枯れも一筆一筆色入り野辺も春めきパステルカラーに
17
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コーヤ
春告げる山茱萸の笑み夢ごこち黄色広がる小宇宙なり
15
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コーヤ
真っ白な花それぞれが美人顔甘く香りて幸福な日々
17
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コーヤ
真っ白な無垢な心の微笑みは甘い香りのすももの花よ
11
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紫草
「明るいんでなくてあがるぐしてんの」笑舞うの媼の声はやさしい
17
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朧月
幼稚園並ぶ小さき靴たちに永久に平和を祈る今日かな
17
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朧月
五年前あの日もこんな穏やかな悲しいほどの青空でした
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リクシアナ
底深い夕凪の彼方のぞむ背に掛ける言葉の丈短く
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