灰色猫のお気に入りの歌一覧
詠み人知らず
先立った奥様への愛フォルダ保存かなわないとわかっていても
5
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詠み人知らず
糟糠の妻でいるにも限度あり 愛は過ぎ去りトマトもしなびた
4
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吉野 鮎
みどり濃き千年楠の葉擦れの音春陽を反す綺羅を纏ひて
9
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吉野 鮎
門入れぬ亡父の悲しみ癒えぬ知る千年の楠枝強く搖る
7
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西村 由佳里
あたたかな日ざし青く広い空自由という名の春の入口
12
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吉野 鮎
亡き父母の更地となりし屋敷地に一樹殘れる千年の楠
18
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吉野 鮎
藍藏の幾棟ありし同胞の沒落の跡に建つ介護施設
9
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九條千鶴
もしかして猫のお腹には幸せがつまっているかもと撫でてみる
9
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九條千鶴
軒先を歩いてわたる三毛猫の姿追いつつ微睡むお昼
9
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松本直哉
一輪の花をおのおのたづさへて春日のなかの卒業の子ら
10
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千映
手仕事を次々に探し宿題の如き母へのこれも介護か
14
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千映
庭に出て春の気配を感じとるカイドウ蕾色を見せたり
15
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絮谷新
春の陽に風の通へば陽炎の立ちては搖るぐはるけき荒地
22
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芳立
いまこそと花をまてどもさきがけの便りと生ゆるくさめくさめよ
10
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詠伝
キラめくため人は使うの?「愛」だとか「反核」だとかの強い言葉を
12
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秋日好
キラキラの中身が抜けてしまわぬよう等身大の尻尾がいいな
18
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秋日好
気に入った時の笑顔だ スーパーのジーンズ試して見せに来た君
23
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キュン太郎
トロッコが トンネル抜けて連れて行く 眩しい海に目をつぶれる幸せへ
9
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秋日好
カラヤンの田園速度に慣らされてバーンスタインさえも遅くて
18
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inosann
竹細工とんぼのように風に乗る口ばし一点ささえとしながら
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