詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
横井 信
草むらを気ままに踊る秋の蝶 湿った風にそっと流れる
11
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うすべに
風起こる すすき揺れれば月うさぎ 墨絵の雲の切れ間にはねる
14
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夢士
厚き雲十五夜の月隠しをり月見飾りの芒も寂しげ
15
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へし切
雲居なす心もしのに月影の 今宵この月 仲秋の月
17
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詠み人知らず
稜線の紫だちたるそのむこう名付けて曰く吉備路影富士
13
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滝川昌之
窓に寄せ活けた芒が乞う風よ雲をはらえと待つ望月夜
17
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詠み人知らず
竹籠に穂薄を活けて窓際に今宵の月の差しくるをまつ
13
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詠み人知らず
仲秋の仄かに揺れゐる薄穂の今宵の月にと花瓶にさしたり
13
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恣翁
改札の床材の目地 雨傘に突きつつ 誰を女や待つらむ
15
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横井 信
畦道の枯れ草踏んだボロ靴でひかりを連れて乗り込む電車
10
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横井 信
軽やかに走り抜けてく秋風に半袖シャツの揺れるベランダ
13
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灰色猫
ジェット機が危ない角度で突き刺さる俺のこの胸ぶちながら
11
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うすべに
昼下がり 畳のへりに陽は伸びて 蝉の声止む暑さ残して
11
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へし切
君をまつ虫の音聴きつ 秋の夜をひとり淋しみ 夢路を通ふ
13
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夢士
中秋の月の灯りに導かれ先逝くきみを見送りて今
12
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千映
秋というイメージ先に寂しさを持ってくるよな風そよぐ日に
10
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路人
一九六三年製制御回路に設計ミスあり軌道修正不能だ、母さん
4
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滝川昌之
シンジロウ人気の陰に悪代官面を隠したまやかし組閣
14
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詠み人知らず
古代人の食卓飾った柴栗が落ちて吉備路に秋の風吹く
13
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詠み人知らず
去りがたし未練残して負け相撲明日のひと手に角番かけて
12
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