金木犀のお気に入りの歌一覧
美津村
色も艶も失せて埃のごとき髪母は髪より枯れ始めたり
14
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沙久
寒空も悲鳴を上げた事故現場 もろともひしゃげた「法令遵守」
10
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石川順一
あたたかし車で行けば停められず木々の影だけ目立つ道かな
16
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美津村
雷過ぎて窓開け放つ病室に雨の匂ひを母は喜ぶ
16
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美津村
死んでも母は地獄へなんかいくものか地獄の如き世を生きたれば
16
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絮谷新
携帯のふいに切れては耳当つる沈黙深し断続音は
26
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秋日好
花は咲くあるがままにそのままに君の色香はさぞや麗し
19
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萱斎院
つもりつる雪のあしたにながむれば 朧になりしきみが跡かな
13
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Chico
脚註のうるさき本を搖さぶりてアスタリスクを降らす夜かな
35
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麻
み吉野のさとに降りしく白雪のつもる想ひぞ深くなりゆく
24
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摂津の学生
改札を行く生徒らの強張った背に幸祈るセンターの朝
9
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祈り花
カーテンの隙間に覗く雪化粧夜明けの前の薄明かりに見ゆ
9
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inosann
「どうしたの」の連呼を背にして皿洗う風邪こじらせてる妻のためなり
24
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まあさ
母逝きし齢となりぬ朝の空雲の切れ間に清し青あり
28
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詠み人知らず
默々と食べる夫婦の食卓に番茶の湯氣が靜かに搖れる
10
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秋日好
恋文が候文の時代なら私に伴侶は見つかっていない
15
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石川順一
不意に吹く風が葉裏を露わにし全ての濃さを薄くして行く
80
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恣翁
我が宿の窓の梅より漏るる月 寒の闌くるを照らしたるかな
21
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inosann
「明日からまた一人ね」と母ぽつり吾の好物持たせてくれつつ
27
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絮谷新
国滅び文明滅び種の滅びゆくほんの刹那の星の瞬き
25
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