半格斎のお気に入りの歌一覧
祈り花
風邪を引き咳に疲れた夫の背の更なるまろみ愛しくさする
9
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芳立
木枯らしやひと群れごとに身を刺してひとよにやむを知らず駆けゆく
8
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へし切
暗闇に誰が泣く声やもがり笛ひとり聞く夜は膝を抱きぬ
24
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滝川昌之
朝届く林檎を一つ仏壇に箱から父の生家の匂い
30
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灰色猫
言葉では届かぬものを越えるためぼくらは肌を持つのでしょうか
21
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千映
神護寺の真っ赤な紅葉いつまでも脳の奥まる引き出しにある
14
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千映
早々に黄泉の国に逝った友たちがやっぱり四季があるといってる
7
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石川順一
継鹿尾山寂光院に行って来る紅葉の傍に木守柿あり
16
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文月
自由なき国にとらはれ四十年娘を思ふ親の心はかれば
5
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関山里桜
今日もまた人にもらひし美しき言の葉ひとひら飽かず眺むる
16
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灰色猫
少しづつ衰弱してゆく父の背に紅葉愛でる祖父が面影
21
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石川順一
紫蘭枯れ再び茎を出す日待つ球根植物眠りの冬へ
24
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灰色猫
虫の音の途絶えた朝に寒々と明け初む星に冬来るを知る
26
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吉野 鮎
小春陽の櫻並木の裸枝透かすひかりの眩しき朝
19
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ふじこ
富士見湖の水面にしづく舞橋やいつぞ飛び立つ田鶴にかはりて
18
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内藤芽亞
手のひらも指も豊かな小さき手 枯れ木のような手がそと握る
9
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詠み人知らず
人の意を量れぬことぞ悲しかる 気配りすれど恨まるるとは
15
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詠み人知らず
いなくなり初めて氣づく愛しさに後悔募るは 秋の夕暮れ
11
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へし切
うつせみの借れる身なれば何惜しむ君なきあとを如何で生きゆく
30
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山崎ふゆ彦
ベランダをかすめ飛びゆくゆりかもめ入り江の町にふゆが近づく
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