へし切のお気に入りの歌一覧
おばま
会話なき家に帰るの辛すぎて 要らぬ仕事を探し続ける
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横井 信
満開のツツジの花の生垣の道を歩いて始まる休み
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笹舟
鮮やかな躑躅の花が地にひとつ 蜜吸う吾子の幻を見ゆ
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茂作
觀音の御堂に生える大銀杏 花を落として春は過ぎけり
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老恋
ひとり寝のまくら乱して夜泣蟲通りゃんせなんてわらべ歌を
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バジル
野辺に咲く春の黄花は無理をして笑う あなたがそうしたように
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滝川昌之
「寝て過ごす」口を揃えて連休の予定答える新入社員
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継海
続柄に書かれた君の文字を読む頑な心ほぐれゆく午後
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こいしかる
汗を掻く麦茶を横目に舌先で融け合う氷軋んだカウチ
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横井 信
ひさびさの朝日に揺れるひなげしの花に雫のきらりと光る
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茂作
春の野のしろつめ草を集めては 戀あこがれる十四の乙女
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なりあきら
いつだって 恋に焦がれる この身にも 夏の夕べは あやしかりけり
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恵雪
久々に夢に出で来し母と乗る列車廃止のローカル線の
5
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三月
淡桃の 花もほころび 桜咲きその清き姿に 胸を打たれる
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うすべに
新緑にかえでの羽根の紅をさす 晴れ間の青につばめさえずる
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こいしかる
出したてのシャワーがひどく気持ちいい 夏がそこまで近づいている
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ななかまど
窓染める樹々の緑の濃くなりて八十八夜の別れ霜かな
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滝川昌之
初月給もらう次男が欲しいものないかと訊くが泣けて言えない
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艸介
散りてなほ三葉躑躅の薄紅は いまひとたびの花園となる
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灰色猫
君の夏が眩しいものであるように光の中で読む君の文
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