詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
恣翁
盛りのみ 燈に照らさるる 櫻なれば 散り果ててなほ 月宿るらむ
19
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恣翁
夕間暮れ 過ぎゆく春を 追ふごとく 風に舞ひたる 梨の花びら
28
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恣翁
父母が暮らし 我生まれたる 地の春は 變はらぬ樹々の 盛りなりけり
29
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恣翁
繰り返し 浸蝕せらるる 砂の城 亡母は記憶を 千々に毀てり
18
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恣翁
息合はせ 懸命に漕ぐ 男子らの 櫂の雫に 清き風吹く
29
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恣翁
白帝の 城下流るる 川面には 樹々の緑や 濃く映じたる
22
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恣翁
障害に 抗して詠める うたのわの なびさんの歌にぞ 心打たれる
21
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恣翁
産めぬとぞ 受容せらるる 哀しみは 産まれて亡くす 斷腸と似る
29
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恣翁
ゆく春に 別れを告ぐる 精靈の 舞ひたる姿 柳絮飛ぶなり
33
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恣翁
障害と ともに生きゆく なびさんの 潔さにぞ 拍手爲らるる
29
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恣翁
山月に 白き葉裏を 輝かせ 風に鳴るなり 宝逹の葛
45
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恣翁
茶畑の 向かふに續く 蒼天に 息吸ひ込めり 胸一杯に
26
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恣翁
潮騷の 渚を驅ける 幼女に 後れて母も 笑み隨へり
26
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恣翁
去る人に 青き柳を 手渡して 併せて送る 春の終はりを
54
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恣翁
若者に リストラの累 及ぼせる 責め負ひ辭する 潔き上司
17
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恣翁
通りゆく 雨に濡れては その影を 鮮明にして 街は夏色
25
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恣翁
王陵の 頂きに咲く 薊花 出雲の國は 雨に烟れり
26
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恣翁
諍ひを 知らぬ氣にいま 濡ち立つ 緑滴る 興久の墓
25
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恣翁
仄暗き 石の間の 紫陽花も 色それぞれに 想ひありけむ
24
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恣翁
安來なる 數多殘れる 和建築 たたらの榮華 現在にとどめて
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