佐藤水村のお気に入りの歌一覧
恣翁
誰ぞ 汽車に飛び込みつなる 願はくは 其の人 不労の吾子ならましを
13
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恣翁
虫の音の途絶えて 暗き仏壇に 燭は蛾の翅に似て揺れにけり
26
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恣翁
噦りつつ 在郷の唄を口遊む女や 誰にいびられてけむ
15
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乙女田虎子
その筋のひとの女は淡々と生々しことを静かになげく
3
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乙女田虎子
黙々と焦げた鍋底たわしにてこするあなたの母は正しい
3
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灰色猫
拝啓 お久しぶりです時々皿など割っていますが息災にやっております
14
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灰色猫
一匹の 蛍であった わたくしを あなたは優しく 包んでくれたね
26
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くらら
日が落ちて 車窓の向こうの 灯たち ひとつひとつに 人生在りて
6
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ゆりこ
いくつものトンネル抜けても雪はなく霧煙る敦賀駅は雨
19
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恣翁
雲居より 闇照らしたる 月影に 浮かび上がれる 繋がれし船
36
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恣翁
鬱蒼と 緑茂れる 朱夏の家 ひっそりと戸を 閉ざしてありぬ
34
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恣翁
産めぬとぞ 受容せらるる 哀しみは 産まれて亡くす 斷腸と似る
29
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恣翁
仄暗き 石の間の 紫陽花も 色それぞれに 想ひありけむ
24
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芳立
晴れ空に君の手をとる理由にもならない風が吹く十二月
19
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詠み人知らず
素うどんの真の喜び知りました 生意気だけの若輩でした
14
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詠み人知らず
真夜中にすっと目が覚めそれまでの 淫らな夢を 反芻してる
18
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詠み人知らず
つるつると愚鈍にうどん食べている 海が聞こえる 倉敷の午後
31
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なつを
バスを待つ無口な列に音もなく降る雪積もる仕事始めに
20
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なつを
伸ばしても貴方に届かぬ指先の爪に深紅のほのおを点す
32
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灰色猫
柔らかく 触れたつもりが 消えさった わたしが微熱を 帯びたあまりに
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