潮月繁樹のお気に入りの歌一覧
夜彦
何度も来るなと願った明日早く来いと願う明日は同じ明日
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夜彦
たかが料理されど手作り想いを込めた分だけ傷
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夜彦
悲しげに何度も数え足りないと明日も数えているのだろうか
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夜彦
不思議です貴方を思った歌だけが素敵な歌と誉められている
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夜彦
焦がしチョコ想った分だけ焼いてみたそんな二人を眺める日暮れ
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夜彦
うとうとと紙に書く字は泳いでて人の声皆子守唄かな
8
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ことぶき
部屋の中 化石みたいに眠っている あなたの跡を見ないふりする
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ことぶき
傷跡が癒えず脈打ち熱を持つ 愛していると言えない疼き
8
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ことぶき
香の薫は追憶といまを朧げに 夢か現か 彼の人の声
6
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ことぶき
太陽がまるで燃え尽きるかのように 地平を真赤に染める午後五時
9
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ことぶき
無情にもすべてを照らす太陽は 後ろ暗さの影を濃くする
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ことぶき
偏屈で短気な父は何処へやら たった三つの孫の言いなり
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凍
泣きてーと叫ぶ女の人を見た学習塾へ行く道すがら
5
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凍
暑いとか美味いとか言って生きているあなたがすでに生きてない今日
2
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凍
足踏みで煙る言葉を交わしあう男子と女子と雪の白さよ
5
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凍
雪山を蹴りつけ帰るランドセル肉まんよりも滑らかな頬
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凍
一面のビニールハウス雪のごと高速バスは速度をあげて
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凍
道に落ついまわの蝉をまたぎ越し吾は来年も生きねばならぬ
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林ユキ
憎むにはまぶしすぎたよ菜の花の光りの底に沈むてふてふ
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林ユキ
君をもう見ないと決めたここからは青い木漏れ日踏んでゆく径
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