日置鳩子のお気に入りの歌一覧
松本直哉
仄暗き蔵に麹の香の満ちて醤油熟れゆく瀬戸内の島
12
もっと見る
灰色猫
煌々とキャンドルの火に若き日のあなたの面影ゆらめいており
15
もっと見る
松本直哉
茶のかをりただよふ宇治の参道のかなたにみゆる金の鳳凰
13
もっと見る
松本直哉
迷ひ入る揚羽一羽をとぢこめて夏野をゆけり特急列車
14
もっと見る
松本直哉
生えぎはにくちづけをしてきみ抱けば夏のいのちのあまくかをりぬ
14
もっと見る
都詩
右足の爪が自分で切れる日を思いて今日のリハビリこなす
24
もっと見る
都詩
抱き合いて波間に揺れるカップルを「真似たいよう」と夫の手を引く
24
もっと見る
松本直哉
あした咲き夕べしをるるものながらなほうつくしきロンサールの薔薇
15
もっと見る
松本直哉
マフラーに顔をうづめてかへる子の髪かきやれば冬のにほひす
15
もっと見る
松本直哉
夕さればひときは高くジャスミンのかをれる庭を立ちさりかねつ
17
もっと見る
都詩
正論で斬り込んでくる娘への言葉を探して皿洗いをり
33
もっと見る
恵
手を延し「母さん」でもなく「おい」でもなく最後の言葉は母の名でした。
38
もっと見る
月魚
この胸の冷たさを知る 暖かい細く綺麗な貴方の指先
9
もっと見る
月魚
日に五秒会える貴方は新聞を読むこと妻がいること知るのみ
9
もっと見る
ゐわむら
指先を汚した万年筆の青 引き出しには届かぬ春がにじむ
8
もっと見る
竜胆
切りどきの筋腫抱へて君想ふ 重い女と笑はば笑へ
8
もっと見る
只野ハル
護るべき人はいないがゴキブリを見れば闘うアムロのように
4
もっと見る
葛紗
ポケットにリップケースを忍ばせるあの青空は痛くて遠い
5
もっと見る
くりくりまろん
徹夜にて火照った頭鎮めんと日頃縁なき煙草を手にす
3
もっと見る
くりくりまろん
鈴生りの絵馬を幾つか手に取りて人の祈りの様々を識る
5
もっと見る
[1]
<<
52
|
53
|
54
|
55
|
56
|
57
|
58
|
59
|
60
|
61
|
62
>>
[83]