灰色猫のお気に入りの歌一覧
赤俊雄
頬を刺す冷気を砕き颯爽とウィークデイの朝を支配す
5
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矢車菊
朝食があたたかいとか 夕焼けがうつくしいとか そんなしあわせ
16
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矢車菊
足りぬことに気づかぬままでいたほうがきっと幸せ そのほうがいい
14
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矢車菊
ぼくは飛ぶ 三十一文字といふ空に言葉を乗せたつばさ広げて
13
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矢車菊
詠ふとは誰かのことを想ふこと誰かとともに生きてゆくこと
11
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葱りんと
自分など 消えてもいいと 思ってた 消えなくてよかったと 思い返す今
13
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南美帆
目が覚めて私と旅をしていたと夢の中でも側にいたのね
7
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只野ハル
朝デイに送りし両親を夕方に待つだけの日々を生きつつ
14
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らむね
真っ白なフロントガラスの霜払いほの新しき朝が始まる
6
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へし切
枯れ果つる冬野は寂し生気なく墓標と建つる霜柱かな
20
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雪柊
海山に勝る慈愛に育まれおとん おかん と呼べる筈無し
14
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みやこうまし
大勢に遅れないようパソコンに入りて探りてしがみつく我
15
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雪柊
志学とも元服とも言うその歳は君たちよりも五つ少なし
15
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雪柊
うなじ見せ 帯を前にて結びたる着こなしの意味 知っているかい?
9
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詠み人知らず
腐らせる 成長させる その中で 土と時間の 共通の夢
4
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みどり
空の下寄り添って咲く花たちは螺旋を残す今も昔も
10
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みどり
まともなど要らないと泣くあの頃の自分の影を今も抱えて
7
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ナゴ
木造の銭湯で飲むアンバサや ちょいぽちゃお腹 横目で比べる
2
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リクシアナ
沈殿がふと湧き上がるときめきを封じし球きテラリウム
5
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中川 春
旅しても自分が見つかることはない心の中の地図を探せよ
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