紫苑のお気に入りの歌一覧
ふきのとう
紅に染まるずいきの酢の物を好みて夫は母をなつかしむ
17
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只野ハル
先生がテネシーワルツにならぬよう策巡らせばKは自害す
9
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車男
見える眼と物思う脳の残されし我が肉叢の時には愛し
11
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松本直哉
ふつふつと燃ゆる思ひの沸点をこえてあふれてふきこぼれぬる
3
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詠伝
「保って三日」短命ダリアに神様が与えたような五日目六日目
12
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美津村
隣室に痰吸引の聞こゆれば母病む部屋の窓を閉ざしぬ
16
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美津村
母の癌告げられて眠れぬ長き夜の夜明けてなべての窓開け放つ
28
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みつむし
ディーゼルの列車のごとく主張する洗濯機撫でご機嫌をとる
8
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恣翁
掌に囲ふ小鳥の温もりに 長けゆく秋の 身に染みるかな
28
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キャット・アイ
予後の身を我が家で過ごす安堵感ミシンの下で猫も欠伸す
5
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キャット・アイ
ときめきて夜汽車を降りることもなし母亡き後の故郷の駅
6
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浅草大将
おのが血のあかき誠にそめてみよ剣もくだくその硬ふでを
11
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みなま
美しい夢を今夜も編みましょうキリンの付けまつ毛のマスカラ
7
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詠み人知らず
カボチャ手に差し出す爺の笑み温しずっしりおさまる孫の手の中
16
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ふきのとう
ランドセルを背負いてみせる幼児の心はとうに新一年生
21
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都詩
積りたるほこり払えば模型船の色鮮やかに走り出すごと
9
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浅草大将
花の春にまたゆく方のありぬべしひとひら肩に桜もみぢ葉
12
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夢士
風にのり祭囃子の聞こえ来る小さい秋に耳傾けむ
18
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片井俊二
母と子が並んで歩く夕焼けに二人をつなぐレジ袋ゆれ
12
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芳立
花ひとつ散れば水辺に聞きし音に蘇州の寺の鐘は鳴らなむ
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