詠伝のお気に入りの歌一覧
松本直哉
ほととぎすゆめかうつつか闇の奥風ふきすさぶ夜半の寝覚めに
10
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松本直哉
をさなごの食べのこしたるわたあめのあはくはかなく祭りの太鼓
12
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秋日好
明け立ての君のシャワーの残り香に包まれてみる まだ浅き夏
16
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秋日好
できること全てした筈どうしようもなかった筈と声を落とした
8
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秋日好
慈雨浴びて薔薇大輪に咲き乱れ小鳥飛びかい金魚のあそぶ
12
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秋日好
平原に棲み十四歳まで子守り付きあの子の気骨はこの国に無い
10
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あんとん
リラ冷えの週 うるおいつづく シャンプーの あとに一日 ふり返る
6
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あんとん
気がついて 休日ダイヤ ブリジット タイプのうなじ 何処へ行くのか
6
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秋日好
くぐもった池水の下で五尾もの金魚は肩を寄せ合っている
8
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松本直哉
まひるまのものみなねむるしづもりの暗き厨に潮吹くあさり
7
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松本直哉
わが恋は鉄のごとしもきみといふ磁界のなかにひきつけられて
7
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松本直哉
短調に恋は歌へよひさかたの月のひかりに仮面のをどり
3
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秋日好
屋根に出て樋に絡んだツタを切る靴下に沁む甍のぬくもり
12
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あんとん
日曜日 早起きをして カーラ・ボノフを 聴きながら 朝の洗濯
5
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秋日好
子供より痩せた親鳥餌台の上で忙しく口移しする
16
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秋日好
傍にいて欲しくて活ける君影草天の造作愛でる苧環
10
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松本直哉
ヴェルレーヌ詩集をひらく青葉闇五限の鐘のとほくにきこゆ
5
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南美帆
寝て起きて朝ご飯食べ出かけてく夕ご飯だけ楽しみにして
9
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松本直哉
婚姻の風を待ちつつ風媒花松の雌花の花弁まとはず
5
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松本直哉
麦熟るる野に牧人の笛の音の絶えてまひるのとほきかみなり
9
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