吉野 鮎のお気に入りの歌一覧
へし切
一面の紅葉に寺はつつまれて見下ろす景色くれなゐの海
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ななかまど
陽だまりで憩う老爺にどれほどの時や残れる老人ホーム
5
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ななかまど
冬服のメンズ売り場の大鏡吾はとらわれ五歳を捨てる
5
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ななかまど
娘らよ使わずにある健康具ブログの星のせいにするなよ
4
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ななかまど
庭にある紅葉の赤を後ずさり後ずさりして鏡に写す
10
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ななかまど
冬近し葉を落としたる山毛欅の木の白き樹肌は冬の体温
6
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詠伝
ことごとく子を成す機能を無視されて佗しき頸の盗蜜の跡
14
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詠伝
待ちわびた陽気に反し伏す我は日陰に生きる者と知るなり
18
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詠伝
蝶番で開くウサギの腹のなかガラス釦の破片をしまう
14
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とはと
虹を見て伸ばす靴下鼻先のチョウに結んで閉じた文庫と
7
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恣翁
黄昏の氷の底に 盲ひたる魚の 哀しく 流離へるかも
18
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滝川昌之
朝届く林檎を一つ仏壇に箱から父の生家の匂い
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詠み人知らず
糸玉も尽きて独つ灯うずくまる人に一条あさひ射し入る
8
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詠み人知らず
泣き濡れた街ひとつ包んで金色の羊の毛皮こころ眩く
10
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詠み人知らず
天たかく肥える馬でも青と白ゼブラ模様ながれる一日
7
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詠み人知らず
一人また独り溜め息ルビふってウタノワ幾すぢも流星雨
6
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滝川昌之
湯冷めして切るに切られぬ電話には子の無き叔母の墓の行く末
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滝川昌之
さりげなく流行りのチェックを見せ隠し寒風ひらりとコートの裏地
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夢士
今冬の予報聞くたび寒くなるおでん燗酒言の葉ならべ
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へし切
思ひ侘び袖のしがらみせきあへぬ憂きに堪へぬは人にありけり
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