有為のお気に入りの歌一覧
悠々
手にとりてほぐせば初夏の匂ひ立つつちくれよ汝れのいのち愛しき
31
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でくのぼう
恥ぢらひを彩に染めけり芍藥は皐月の穹に吾を誘ひをり
17
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浅草大将
夏の夜の月のくま野のはや玉に霧のしら糸抜きもみだるる
12
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猿ノ丞狂介
おろかてふことをあまたにやらじとや皆におくれてひとり浮くらむ
9
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猿ノ丞狂介
五月待つ山城新伍うちむせて今は亡くなる去年の八月に
5
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でくのぼう
吾れの居ぬ朝の寢床の枯寂しさに香焚き偲ぶ春の終はりを
26
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東娘
モボなりし祖父の陽気なヴァイオリンついに鳴らざる戦後をおもう
22
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東娘
病廊にながながと陽の入るところ布帽目深に祈る人あり
32
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東娘
呼び声はもうとどかない風のなかミニちゃんの鈴が鳴った気がする
27
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水島寒月
思い出に笑い転げて弟の遺影に集う七回忌かな
6
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卯月
大の字に寝るとはこういうこと也と畳の上で眠る幼子
7
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光源氏
一念で無明の闇を破りたれ吾が本願は西國にあり
11
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浅草大将
思い出がひと駅ごとに乗り込んで空いた電車がいつか満員
23
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ゆら
川を見て空見上げては潮を読む 私の癖がお里の風土
5
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庭鳥
ジャングルに荷物がふたつ。朝寝するサイのつがいを覗くニンゲン
6
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虹雲
僧あまた声明太くうぐいすのさえずり和して彼岸へ渡る
11
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芳立
個体とは未来へのふね利己的な遺伝子はよく乗り間違へる
16
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聴雨
若葉風きよらに匂ふけさの窓桃のさ枝は手をさしのべて
20
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芳立
春の雨しづかに降れよ去る人を思ふよすがに香をだに残せ
26
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島祝
くろがねもくがねの浪も千々よする昭和も遠くなりにけるかな
15
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