うたの一覧 (カテゴリー：自然 並び替え：新着順)
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九條千鶴
春廻り 皆が目をやる 草むらに影も伸ばせず立ちすくむ花
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林林
夜の道働く君をほんのりと梅のつぼみが見つめています
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石川順一
梅ふふむカメラカヴァーを落としたりかたかごの花は噂を感ず
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横井 信
たおやかに 風が流れて 伝えてく 木立がゆれて ふるえる光
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リクシアナ
日溜りを追って微睡む猫真似て寝転ぶギャペに干し草香る
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リクシアナ
春待てど陽射しか細き冬の底スノードームに映る青空
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コタロー
曇天に鳥の姿は見えずとも狹庭に生えし小さき草の芽
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コタロー
春を待つ里に降り來る鶯の初音を聞くはまだまだ先か
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へし切
遠目には枯木とまがふマンサクは近づき見れば金縷の花に
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コタロー
やがて枯れゆくばかりなり芒原源氏が破る平家の如く
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コタロー
鶺鴒が一羽で歩くアスファルト寂しげなれど己が身を知る
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大野 冨士子
田畑の飛び去る車窓この小部屋 渦巻いている 私怨と愛と
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灰色猫
里山の雨水にぬるむ山影の株に芽吹きしひこばえの春
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もぢずり
「猫坂」とふ小説書きて偲びたりあるとき猫の命と觸れ合ひ
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もぢずり
いつまでも落ちては落ちるゆきひらを明け暮れ見上ぐ舞ひて遊ぶを
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もぢずり
實のものも小鳥も絶えて凍て空に叫聲太き影の羽ばたき
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もぢずり
萠黄色のスカーフに合ふチュニックに蠟梅見上げ春へときめく
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もぢずり
鳥聲は如月半ばの早春賦ベンチにしばしスマートフォン使ふ
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詠み人知らず
だいすきな彼の詩集も持たないで今日の曇りに広げる両うで
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詠み人知らず
夏日みな陰へ翳へと逃るるを未だ陽向えらびて歩む
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