うたの一覧 (カテゴリー：自然 並び替え：新着順)
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紫苑
逝く秋は濃くなりまさり球菊の臙脂に染むる縁に凝りぬ
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聴雨
物音の何ひとつない宵闇にただ降りそそぐ静寂の月
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螢子
あの夏を越せしベゴニア無残やな花の盛りをパンジーに譲る
4
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螢子
終業は五時十五分戸に出でばひんがしに月小さく上がりぬ
4
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螢子
何色の花咲くだろう小春日に心はずませチューリップ植うる
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詠み人知らず
帰りゆく孫が指差す東の空にはひとつ銀色の月
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まるたまる
風に揺れ乱れるように見えるけど柳は地下に根を張っている
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たんぽぽすずめ。
青空に飛べりカラスが柿の実のかけらを零し青春が照る
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芳立
花も実も昨夜の氷雨もふりはらひただ冴えわたる空のいたさよ
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影間
寒の間を舞い乱れ咲く葉の紅は微睡む花木を抱いてぬくまる
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恣翁
冬枯れの 岸に残れる もみぢ葉に 靄立つ朝の 広沢の池
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詠み人知らず
古詩集十ページ目からこぼれ出す数年前の紅葉が独り
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浅草大将
たつた川流れに舞ふや紅葉とり綾の羽衣ひるがへしつつ
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佐々一竹
夕暮れを彩るように晩鐘が明日に向かって響き渡りぬ
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トーヤ
浮かび上がる小さな小さな点だけど集まれば ほら、冬の夜空に
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粕春大君
ならひ吹く爪木の崎に白雪と見まがふまでの山人の花
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半格斎
しも降りて刈田の株は真白きに見えてやしばし陽が昇るまで
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舞
人肌の温もりにさえ耐えられぬ儚き命雪虫の降る
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さる
こころまで冷やす秋雨ぬれ落ち葉踏みつけられて無残なりける
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舞
冬告げて降る雪虫の一片の雪より軽きむくろ哀しく
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