うたの一覧 (カテゴリー：自然 並び替え：新着順)
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みやこうまし
久々に人来ぬ沢に踏み入れば熟せるあけび水に沈めり
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河のほとり
うつろはぬ常磐の真木の森さへも霧に見ゆるぞ儚かりける
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午
やわらかな木々のみどりに眼をあげて胸をさすのはそらがあおいこと
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午
この森ではもうなんにもしなくていいのです笑わなくていい、生きなくてもいい
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午
たとえばひとを殺したいような気持ちさえ溶けていきます木漏れ日の風
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午
すべてのこと置いてきました神様がいるという森の風のやわらかさ
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日向猫
咲き初めしまだ丈ひくき秋櫻や やがて地平をかたちづくらん
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ゆりかもめ
夕暮れに飛び交う鳥の呼ぶ声は 団欒の為の愛の飛行か
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花梨
茜さす富士の麓も衣替へ紅葉散りばめ裾に秋桜
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綿羊てんこ
ジャケットを着るかで迷う昼過ぎに北の国から強い風吹く
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もなca
自転車がわたしの横を通りすぎ追いかけるように金木犀の香
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聴雨
刻々ともの影のびてあは白く色なき風のほのみゆる午後
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聴雨
さつきより少しまはりし秋の陽の隣に座り二胡日和かな
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中空
体温と湿度が作るサナギである布団いとしむ 蝉ではなく人
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聴雨
秋の陽は月見の窓のかたちしてわがため息の傍らに座す
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日向猫
右へ跳ぶ と見せかけて左へひらり ハエトリグモってとっても器用だ
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しりか
点滅の赤信号や紅葉山染まりし色の抜けずに散りぬ
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聴雨
微笑みが黄昏いろに沈澱しやうやく馴染むさくらんぼ酒
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詠み人知らず
娘らは素足にブーツ履きおりて秋風の吹く街を行きたり
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聴雨
時折に深緑する風かよふこころの小径に落ちし実ひらひ
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