松本直哉さん
のうた一覧
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マスク外せば腐臭に眩む 食欲もなくて飲みほす一杯の水
令和八年九月十二日
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輸送の便とだえ幾日 からっぽの棚の奥には飴玉一つ
令和八年九月十二日
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白票を入れて薄氷踏み帰る きれいごとしかいわないやつら
令和八年九月十二日
1
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きょうはもうさすがに限界 見返れば一日掘って数十メートル
令和八年九月十二日
1
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「どちらから」「大阪からです」軍手はめマスクをつけて線量はかる
令和八年九月十一日
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海岸に近づくにつれ増してくる とりのこされたものたちの声
令和八年九月十一日
5
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築百年お別れですと張り紙は解体予定の家の柱に
令和八年九月十一日
3
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リレーしてはこびだしてる ここに生きもうここに居ぬひとのおもかげ
令和八年九月十一日
3
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ごっそりとえぐりとられた室内のがれきのなかの婚礼写真
令和八年九月十一日
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来ぬひとを待つもひとつの煩悩か 鐘を撞いてもぬぐいきれずに
令和八年九月十日
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「努力など奴隷や駑馬のすることよ」すずしい顔で昼寝してたね
令和八年九月十日
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頂でいっしょに見てた青い海あの海のどこにいまいるのかな
令和八年九月十日
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突風にあおられるように会いたくなる 職責こなすこの昼さがり
令和八年九月十日
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レクイエム最後の和音消え入れば拍手もなくてつづく黙禱
令和八年九月十日
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なにもない単色の浜に立ちつくす 大波引いてみな消えうせて
令和八年九月九日
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手つないで雷の夜眠ったね あのぬくもりにまた遇いたいな
令和八年九月九日
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形見分けと渡されている衣装箱 帰ってきたら何を着せるの
令和八年九月九日
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神さまの気まぐれですか 地を揺すり海波立たせもてあそぶなど
令和八年九月九日
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どのような科があったというのだろう 一瞬にして押し流されて
令和八年九月九日
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寸毫の疑いもなし いつの日かまた会える日がかならず来ると
令和八年九月八日
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