キノシタサトルさん
のうた一覧
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遠くまで行けない羽をあげましょう 自由じゃないし不自由じゃない
平成二十二年五月十九日
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なにもかも冷やしてしまえ冬の夜 こおったものはみんなきれいだ
平成二十二年二月八日
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「ふわふわ」とつぶやけばすぐ「くたくた」とだれかがこたえてくれる世界で
平成二十二年一月二十九日
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神様は遠くにいればよいのです 遠ければ遠いほどよいのです
平成二十二年一月二十九日
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いまは無き静かの海の丘のことアタシに教えておくれよ兎
平成二十二年一月九日
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とまらない時計くるくる五月蝿いし途切れ目なんかどこにもないし
平成二十一年十二月二十八日
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また明日お会いしましょう明日また目覚める僕が僕であるなら
平成二十一年十二月二十八日
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このうえもなくすべすべした球体が星のおなかでまどろんでいる
平成二十一年十二月十四日
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「君にしか書けないことを書きなさい」「それで?」「自分で考えなさい」
平成二十一年十二月十日
1
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トンネルの中から見れば入口も出口も同じように明るい
平成二十一年十二月四日
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ひたひたのお豆ひたひた煮えてきた 豆を煮るなら夕方がいい
平成二十一年十一月二十日
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森を見て森を羨む飼い猫を見て飼い猫を羨む僕を
平成二十一年十一月二十日
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鳥になる 鳥が嫌になる 猫になる 猫が嫌になる そうなるだろう
平成二十一年十一月二十日
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足音を立ててはならぬひとつぶの粉雪にさえふるえる水面
平成二十一年十一月二十日
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溜息に顔をあげると飼い猫が慌てて顔を洗いはじめた
平成二十一年十一月十九日
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サルにでもわかると書いてあるけれどお前にサルの何がわかるか
平成二十一年十一月十九日
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モグラにはツノが生えててほしかったドリルで掘るんでいてほしかった
平成二十一年十一月十九日
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絶え間なく生まれ続ける世界なら瞬くごとに滅びるだろう
平成二十一年十一月十九日
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どうしても自分の顔が邪魔をして鏡の奥の奥が見れない
平成二十一年十一月十四日
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海面が南南東に傾いて魚がみんなトビウオになる
平成二十一年十一月十四日
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