桜枝巧さん
のうた一覧
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教室の革命少女はマゼンタの蛍光ペンで小指を塗って
平成二十八年十二月十九日
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音の無いギターを街でかき鳴らす僕らの詩をどうか教えて
平成二十八年十二月十八日
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一人部屋にはひとりしかいない君。マスカット食むくちびる白く
平成二十八年十二月十七日
5
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コンタクトレンズを洗う朝に似たアイスコーヒーひとつください
平成二十八年十二月十七日
5
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朝焼けがとってもキレイだったから明後日あたりアタシは死ぬの
平成二十八年十二月十六日
7
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変わることも悪くないさと言うようにそっと染まった茶色いうどん
平成二十八年十一月二十三日
5
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午後三時甘い紅茶を飲みながら魔法少女がついている嘘
平成二十八年十一月二十三日
7
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十九年ぶりに飛んでみたくて履くジーンズよりは軽いスカート
平成二十八年十一月二十一日
7
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イヤフォンを脳幹まで押し込んだから爆ぜてよ、ギターリフの棘先
平成二十八年十一月九日
5
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溜息をすくう雪色皿の上秋刀魚の背骨は黙ったままだ
平成二十八年十一月九日
4
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毒蛇と星の王子はワンタンの皮で小さな宇宙を包む
平成二十八年十一月八日
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空箱の中で夢見る僕たちは腐ったキャベツを剥き続けてゆく
平成二十八年十一月七日
4
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汽笛鳴る北の夜空と牛乳がひとりぼっちのザネリを見ている
平成二十八年十一月四日
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ザネリは、宮沢賢治「銀河鉄道の...
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時計屋の裏のゴミ箱に隠れた猫の目回す歯車探そ
平成二十八年十一月三日
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真っ白に塗り潰してゆく黒板と塗り潰されてく僕を見る蟻
平成二十八年十一月二日
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口づけたコップのあかいろなぞる午後これは私のはじめてのキス
平成二十八年十月三十日
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海まではあと五十キロ 飛んでゆく紙飛行機を目で追いかけた
平成二十八年十月二十九日
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口紅と賢治を鞄に放り込み知らない列車に揺られているの
平成二十八年十月二十七日
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今は今この瞬間しかないわけで明日のための食パンを買う
平成二十八年十月二十一日
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君は変わらなくていいよというような空の失い方を教えて
平成二十八年十月二十日
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