松本直哉さん
のうた一覧
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なつかしき木かげつくりしけやきの木重機の牙にひきさかれつつ
平成三十年九月十八日
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単線の終点に立つ秋の暮れ来世は鹿に生まれかはらむ
平成三十年九月二日
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しんしんと屋根ふむおとにめざめけりあさいちばんの瓦屋さんの
平成三十年八月二十一日
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子守唄うたひし日々のはるかなれ夏のなごりの薔薇の咲く庭
平成三十年八月十八日
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秋来ぬとさやかに見ゆる風たちぬサンテミリオンくみかはす宵
平成三十年八月十七日
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阿耨多羅三藐三菩提にほどとほく霧晴れやらぬわがこころかな
平成三十年八月十四日
5
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巌とふあだなの弟子のみたびまで主をいなみしか鶏のなくまへ
平成三十年八月十二日
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訃報告ぐる使者のごとしも目を伏せて受胎告知の天使ガブリエル
平成三十年八月十一日
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けづりたてかつをに醤油あたためて湯豆腐食めばこれぞ極楽
平成三十年八月十一日
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内省にいざなはれつつブラームス「インテルメッツォ」秋のけはひに
平成三十年八月十日
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潰走の五六騎いそぐ近江路の比良の高嶺に雪はふりつつ
平成三十年八月九日
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花落つる多少を知らずうちふしてさもあらばあれあかつきの雨
平成三十年八月八日
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「過ちは繰り返さぬ」に主語はなしだれのおかしたあやまちなのか
平成三十年八月七日
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ゆふかげにみささぎの森しづもれり尼辻町そぞろあるけば
平成三十年八月六日
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忠魂碑こけむすまちの公園にゆあーんゆよーんぶらんこゆるる
平成三十年八月六日
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封きればふはりとかをる柑橘のアールグレイを淹るる朝涼
平成三十年八月五日
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愛染坂のぼりつめればせみしぐれゆかたゆきかふ夏まつりかな
平成三十年八月四日
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爛熟と腐爛のあはひ「すべて空」果実と髑髏となりあはせて
平成三十年八月三日
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夏の日のセーヌの中州荘厳のステンドグラスに聖王しのぶ
平成三十年八月二日
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伝説の神の名前の台風の渦中にありてドーナツを食ぶ
平成三十年八月二日
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