松本直哉さん
のうた一覧
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ゆふまぐれ弓張月をながめつつわが憂鬱のゆたにたゆたに
平成二十六年九月五日
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わが魂は秋の扇かわすられて身のおきどころなく朽ちもはてつつ
平成二十六年九月五日
3
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悲しみも怒りもなくてただ孤独幾光年のはてのしづかな
平成二十六年九月五日
8
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怒らねばとおもひながらも怒る気にならずぼんやりゆふやけをみる
平成二十六年九月五日
3
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石打ちの刑に処すてふ姦通のをみなをゆるすやさしきお方
平成二十六年九月五日
2
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時計屋にあまたの時計とききざみ時計職人ぜんまいをまく
平成二十六年九月三日
4
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市電のり都大路をはしりぬけ殷周青銅器展を見つ
平成二十六年九月三日
2
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調律師かへりしのちのピアノあけ展覧会の絵をひくゆふべ
平成二十六年九月三日
4
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ソロモンの栄華にまさる白百合の装ひをせよわが魂よ
平成二十六年九月二日
6
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理解することの放棄のはてにあるうつすらとしたかげりのやうな
平成二十六年九月一日
5
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さしもぐささしもちひさき祖母の背に灸をすゑにし縁側の午後
平成二十六年九月一日
5
かくとだにえやはいぶきのさしもぐ...
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昼深み楽なりやみて八月のフルート吹きのあゆみさりにし
平成二十六年八月三十一日
3
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濡れいそぐあきのしぐれの雑踏にパストラーレのひとふしよぎる
平成二十六年八月三十日
4
BWV590
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六階のまどみおろせば傘のはなつぎつぎひらく雨ふるらしも
平成二十六年八月三十日
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ともづなを解きていましもこぎいでな憂き世のほかのいづこなりとも
平成二十六年八月二十九日
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懐疑とは福神漬のごときものカレーライスのうへの小さき
平成二十六年八月二十八日
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うつろなる杯みたせみちみてる杯ほせよ酔はざらめやも
平成二十六年八月二十八日
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宇治川にわたせる橋のおばしまの紅きによりてゆくみづを見つ
平成二十六年八月二十七日
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かささぎの渡せる橋に置く霜の白き...
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翡翠いろの身を幾重にもをりたたみ樹上のへびの身じろぎもせず
平成二十六年八月二十七日
7
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台所仕事をおへてききいりぬスイスロマンド管弦楽団
平成二十六年八月二十六日
4
台所嫌ひの女友達よスイス・ロマン...
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