うたの一覧 (カテゴリー：家族 並び替え：新着順)
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滝川昌之
「もう子らを離してやろう」そう言って残った妻との老いを愉しむ
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茂作
「もつと食へ」祖父の言葉を傍に聞き 蜀黍かじる夏の思ひ出
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秋日好
この度は幣も御饌をも届けずに静海挟みてただ手を合わす
12
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秋日好
日本なら夫も長生きしたかもと心の棘が夢見に顕わる
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秋日好
帰国日が近いというか離国日か戻りたいのか去りたいのかも
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海野 冬雪
医師が指す老父の脳の写真 初めて見た脳の空く影
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仙人の弟子
父の日に プレゼントした ネクタイを 遺品整理で 持ち帰る我
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わかばみち
牛肉のひつまぶしを美味しとの言葉と舌で味わう我ら
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ブー太郎
雨つぶの霞の向こう紫陽花のブラウス纏う君 目に浮かべ
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滝川昌之
ロフトには幼き子らの秘密基地 巣立った後も妻が見上げる
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び わ
ひらひらと洗濯物が風に舞い何時もの風景家内も元気
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秋日好
娘が寝 夫の帰らぬ二十時に 杖つき彷徨う孤独な少女
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茂作
ゆきめぐり又もきて見む隱岐の國 母の遊びし海の招くや
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ブー太郎
母ごねる 家族來んかと 病院で 我訪ねれば 誰ぞ貴女と
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祈り花
八十九歳 逝く人多く寂しいと言うもバリバリと煎餅を食む
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祈り花
「雪の宿」食みたしという愛しさに施設を訪えば変わらぬ笑顔が
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祈り花
難聴の叔母との会話声高に施設のドアをそつと閉めたり
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秋日好
モスキート音の聞こえぬこの耳じゃ日本の夏は乗り切れまいて
7
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滝川昌之
親父より力が強いと知ってから腕相撲さえできなくなって
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ガビー
君が僕を君づけで呼ぶ習慣は 三十余年続くよ今も
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