うたの一覧 (カテゴリー：仕事 並び替え：新着順)
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いわなおいびと
両の手の爪に入りたる鉄粉を溶剤着けしブラシで落とす
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いわなおいびと
拡大鏡見つつ朝より刺すごとき研磨音聞き悩む耳鳴り
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空飛びネコ
トラックは縦横無尽休みなく世界を繋ぐ血液と知る
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沙久
水をやり忘れてひしゃげた花の葉のごとく総崩れ月曜の陣
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つつむ
あすのことかんがえてばかりほんとならかさをささずにかえりたい今日
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沙久
几帳面な彼の性格そのままに 介護し看取る無駄に語らず
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美津村
頑なに生きゐる者のかなしみを小さき職場の派閥に見たり
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美津村
言葉荒く我をののしりし君はまた他の一団の主人公となる
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美津村
心寄るも離るるもあり小さなる職場に噂は広がりてゆく
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いわなおいびと
研磨加工終えてエアーで吹き飛ばす鉄粉と我が後悔の過去
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いわなおいびと
目の弱くなりきし吾の指導する若きらは油汚れを嫌う
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いわなおいびと
機械レバー三十余年操作して指にできたる大小のたこ
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いわなおいびと
どうしても加工のできぬ部位あれば自ら造るその治具と刃を
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いわなおいびと
年月をかけて習得する技術若きらは耐える決意も見せず
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いわなおいびと
柔らかきゆえに難しアルミニウムフライス加工は若きに任す
3
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いわなおいびと
百ミリの穴開け加工するドリル刃に絡む糸のごとき鉄片
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いわなおいびと
肉眼に見えぬミクロの表面を三十年見てまだ人見えず
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いわなおいびと
我が嫌う季節となりて安らげる場所は機械のための空調室
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桐生賄
フライパン 激しいお焦げ 取れないの ごしごし擦り 傷付くばかり
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美津村
始発電車は東に向けて発車しぬ迷へる我の心はれゆく
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