茄子姫さん
のうた一覧
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日記読み返せば予め敗因まで記されているじゃないか
平成二十五年六月二十二日
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おずおずと彼女は差し出す 美しく透き通った 嘘の瓶詰め
平成二十五年六月二十五日
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ランチタイム笑み浮かべ向かい合う二人ほのぼのと嘘吐き通す
平成二十一年十一月十六日
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もう誰も揺らしてくれない揺り籠の歌を自分のために歌う
平成二十五年六月二十五日
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喃語に戻りあなたと会話するわずか一時間の永遠
平成二十五年七月二十二日
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テーブルには優しいあなたの食べ残した悲しみが一口分
平成二十五年七月二十二日
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君の知らない哀しみの重さは 君が弄ぶ乳房の重さ
平成二十五年七月二十三日
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未明白雨目を閉じ訪れを待つ 遠い雷恋うもの狂い
平成二十一年十一月十日
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赤い屋根に青い屋根雨空に星探し声立てず泣く今宵
平成二十一年十一月十一日
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責めることも赦すこともできず投げた想い空に留まり光る
平成二十一年十一月十一日
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つ と風船逃げてふわふわ 青空のBB弾に はじけなさい
平成二十一年十一月十六日
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接吻もせず抱き合いもせず もう従兄弟同士のように居ましょうか
平成二十五年六月二十五日
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意気地無しで嘘つきで諦めが悪いあなたとわたしはそっくり
平成二十五年六月二十六日
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あの日の帰り道のように沸き立つ雲ですが一人で見ています
平成二十五年六月二十六日
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夜を迎える儀式 夕雲を裂いて流して藍の空を覗く
平成二十五年六月二十六日
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最大瞬間風速50メートルでも飛ばせなかった昨日
平成二十五年七月二十二日
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街の其処此処で泡を吐きながらみんな誰かの手紙が欲しい
平成二十五年八月十二日
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あちこちを探しても嘘をついた理由が見つからないという嘘
平成二十五年八月十二日
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電光掲示板に 待つ身にはどうでもいいニュースばかり流れる
平成二十五年八月十四日
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「未だに微熱が下がりません」「それはあなたが病んでいたいからです」
平成二十五年八月十四日
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