路人さん
のうた一覧
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ブラバンの音もまのびする夏休み渡り廊下に恋はまだ来ず
令和元年八月二十七日
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かつて東西の壁を崩せし民衆のいた十一月生きることへの切実さの濃さ
令和元年八月二十四日
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くせのあるウイスキーかけ牡蠣すする下北沢は夢の澱積む
令和元年九月四日
4
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一九六三年製制御回路に設計ミスあり軌道修正不能だ、母さん
令和元年九月十二日
4
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町工場夕焼け団地あの日々の墓標として立つ東京タワー
令和元年九月十四日
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半袖の制服サンダルレジ袋学校以外の君を見た夏
令和元年八月二十七日
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夕立はやんだけれどももう少し この夏最後のバスが来るまで
令和元年八月二十七日
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二番線ホームに降りる夏服の君から僕は少しこぼれる
令和元年八月二十八日
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夏空の褪せいく朝に来る電車昨日の疲れと通勤している
令和元年九月六日
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脱ぎ捨てた服を探しに街へ帰ろう九月の声が聞こえたから
令和元年九月七日
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突然に声をかけると振り返る彼女の髪の描く半円
令和元年九月十八日
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自転車の後ろの体温君を乗せ多摩川を渡るゆっくりと渡る
令和元年八月二十七日
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盆踊り 抜け出そうかとささやきし君は天使かましてや悪魔か
令和元年八月二十八日
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ぼたぼたと八月の午後のにわか雨愛した人は君だけなのに
令和元年八月三十一日
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月下 百合白く白くつかのまの永遠のためビタースイートサンバを
令和元年九月一日
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陽の当たる道を行くかね散歩くらい 老爺語らず奉天の夏
令和元年九月六日
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秋刀魚焼く匂いく路地に笑い声あり人がいる姿見えずも
令和元年九月八日
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僕はウクレレあの娘はピアニカさてのれるかな中国行きのスロウ・ボートに
令和元年九月十一日
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遠き日の恋唄聞こゆ髭の濃きとしママと呑む夏の名残を
令和元年八月二十七日
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理科室の窓開け放つトランジスタラジオの中にわが夏ありし日
令和元年八月二十八日
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この歳になって、初めて気づいたこ...
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